865 遺跡のさらに奥深くには
ボク達は一旦遺跡の入り口にワープした。
この遺跡がどれほど奥まであるのかはわからない。
けれども地下三十階より下があるのは確実だ。
この遺跡の奥深くにウルティマ・ザインと呼ばれた古代ゴルガ文明の破壊兵器が存在するらしい。
まあ今のボク達の強さなら大抵の敵は倒せるから、もしそのウルティマ・ザインが出現しても問題ないだろう。
ボクは遺跡の入り口から外に出て飛行艇グランナスカにむかった。
一旦砂漠の街に戻ってみよう。
ボク達は飛行艇グランナスカに乗り、砂漠の街に戻った。
この街の人達に聞けば何かその遺跡の怪物の事も聞けるだろう。
ボク達は遺跡の中で見つけたオリハルコンや古代ゴルガ文明の遺産などを道具屋に持ち込んだ。
「な、何ですかこれは!?
「砂漠の中の古代遺跡で見つけたんだけど、ここでは買い取ってもらえませんか?
「とてもじゃありませんがそれをお買いするわけには参りません。この店にある物全てを売ってもそのオリハルコンには届きませんから」
なるほど、確かにそれは買取不可なのも仕方ない。
それならこれを買えるだけの財力を持った相手に持っていった方が賢いな。
ボクはこの砂漠の街の領主、ユデンに遺跡から手に入れたオリハルコンや古代の道具を持ち込んだ。
「ユカ様!? コレは一体……。コレほどのものをどこで手に入れたのですか?」
「ユデン様、ボク達はコレを砂漠の砂漠の中の遺跡の奥深くにで見つけました。それで、もしよろしければコレを買い取っていただければと思い、お持ちしました」
「コレは!? 素晴らしい。是非とも言い値でお買い致しましょう! コレほど素晴らしいものは初めて目にしました!」
砂漠の街の領主ユデンはボク達の持ち込んだオリハルコンや古代遺跡の遺産を見てかなり驚いていた。
まあここにある遺跡の発掘物はどれも今の世界では再現不可能な宝物で、加工できるとしたらターナさんとアルカディアの魔技師くらいしかいないので大金持ちとしたら喉から手が出るほど欲しくなってもおかしくはない。
「わかりました、ユデン様。このオリハルコンと遺跡の遺産、お譲りします。そうですね、とりあえずお金は後でいいので食料をお願いします」
「わかった。すぐに必要な物を用意する。それをどこに持っていけばいいのだ?」
ボクはユデンに食糧を街の入り口に置いて欲しいと伝えた。
コレで遺跡の三十階より下に挑戦出来る!
ボク達は当分の食糧をグランナスカに積み、再び砂漠の中の遺跡を目指した。
コレだけ準備できていれば今度こそあの遺跡の一番奥まで行けるはずだ。
ボク達は古代遺跡の近くに飛行艇グランナスカを着陸させ、そこから再び遺跡の中に入った。
さあ、今度こそ古代遺跡を制覇するぞ!!
ボク達は遺跡の入り口に作ったワープ床から一気に地下三十階のワープ床に移動した。
「地面の高さを元にチェンジ!」
コレでここの地面の高さが元に戻った。
この遺跡のガーディアンやゴーレム達が外に出てしまわないようにボクは作ったワープ床の高さをコイツらの到着出来ないくらい高い場所にチェンジしておいた。
でもそのままでは遺跡の中を探索できないのでボクは下の高さに地面を戻し、ワープ床も元の地面に戻しておいた。
さあ、それじゃあまた古代遺跡の探索の続きを始めよう!
ボクとホームさん、ルームさん、エリアさんは古代遺跡の三十階の階段を降り、さらに下の階層を目指した。
この遺跡のダンジョン、いったいどこまで続くのだろうか?
ボク達はこの延々と続く地下への階段を降り続けた。
下に行けば行くほど機械のモンスターは強くなっている。
この四十階より下のモンスターはもうレベル50以上のAもしくはSクラスのモンスターばかりだ。
そして、四十五階に到着したボク達の前に姿を見せたのは、全身機械で出来ていたが黒竜王ヘックスそっくりな銀色のドラゴンだった!!




