表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

856/944

846 嫌な予感のする山

 ボク達全員が大魔女エントラ様の魔法で、城の前にこんな姿の連中が現れたら追い返されそうな見た目になった。


 全員が擦り切れてボロボロの服装だ。

 そして肌も荒れたようなゴワゴワした感じになっている。


 実際は見た目だけで中身は何も変わっていない。

 だが難民として逃れてきたという形に見せるために全員がこのような姿になっているのだ。


「さて、これで問題はなさそうだねェ。それじゃあそろそろ出ようかねェ」

「ユカ様、お気をつけて」


 ボク達はゴーティ伯爵に見送られ、城を出た。


 飛行艇グランナスカに乗ったボク達はグランド帝国を離れ、まずはザッハーク神国に向かう事にした。

 この国は蛇の神ザッハークを信仰する異国家だ。


 ここの国ではむしろ邪神としてグリエーダが忌み嫌われる存在だと言われている。


 所が変われば信仰対象も変わるものだな。

 ボク達は飛行艇グランナスカを森林の中に隠し、近くの村か町を探した。


 すると、木で出来た家がいくつもある村が近くに見つかった。


「おんや、アンタらはだれかね?」

「ボク達は、グランドから逃げてきました。あの国では貴族がやりたい放題で……ボク達は命からがら逃げてきました」

「おんやまー、そりゃあ大変だったねぇ。まあ.うちにおいで。何か食わせてやるでさ」


 国は違ってもここの人が悪人というわけではなさそうだ。

 ボク達はおばさんに家に呼んでもらい、食事を食べさせてもらった。


 この料理は肉の串焼きと野菜の煮込んだスープで、匂いは独特のものだった。


「さ、何も無いけどお食べ。本当ならそろそろザッハーク様の祭りが始まるはずなんだけどね、今年は凶作でなかなか食べるものが手に入らないから……今あるそれで勘弁してちょうだいね」


 おばさんはボク達に料理を出してもてなしてくれた。


「あの、ザッハーク様って何ですか?」

「あら、アンタ達。ザッハーク様を知らないって事はよそ者だね。ザッハーク様はこの世界を作った神。邪神グリエーダのせいで今はお隠れになっているけどね。いつかザッハーク様がよみがえり邪神を打ち倒すと言われている伝説を再現したのが祭りなんだよ。だけど今年は中止かね」


 どうやらこの国ではクーリエ・エイータが邪神でザッハークが正しい神だと思われているようだ。


 まあ所変わればなので、ボク達がクーリエ・エイータの関係者だとは絶対に言わない方が良さそうだ。


「アンタ達、すごい格好だけどどうしたんだい?」

「すみません、ボク達、隣の国の貴族の仕打ちに耐えきれなくて逃げてきたんです……」

「そうかいそうかい、辛い目にあったんだね。まあここは何も無い村だけど、ゆっくりしていきなさい」

「おばさん、ありがとうございます」


 ボク達がおばさんと話をしていると地面がいきなり揺れ出した!!


「うわっ!」

「キャアッ」

「地震だ、みんな何かに捉まれっ」


 ボク達は地震をどうにか耐え抜いた。


「ふう、久々だね.ここはたまに地震が起きるけど!あまり気にしないでね。地震が起きるだけだから落ちてくる岩だけ気をつければ死ぬ事はないから」


 どうやらこの村の人達はこの地震に慣れているらしい。

 聞いた話だと三日に一度は地震が来るそうなので、誰も驚かないんだそうだ。

 むしろ驚くのはよそ者くらいなんだと……。


 ——でもボクは何か嫌な予感がした。——


 この地震、普通のものでは無い。

 この村の人は大したことがないと言っているが、何か凄く恐ろしい事が起きる気がする。


「すみません、あの村の裏にある大きな山は何ですか?」

「ああ、アレがザッハーク様を祀る山じゃ。ザッハーク様はあの山からいつもあたしらを見ておる。だからこの村は安泰なんじゃ」


 いや、あの山は何かもっととてつもない何かがある。


『ユカ、何か感じるか?』

『はい、ソウイチロウさん。あの山には何かとてつもない物があります!』


 ボク達は村の人を助ける為にあの山に登る事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。

魔族の男がポンコツ女に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ロボアニメネタ始めました。

子供の頃見ていた合体巨大ロボアニメの超絶不人気外道悪役に転生してしまったエンジニアの俺が生き延びる為に!?

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ