表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

813/944

805 バグスとは一体誰なのか

 ボクは宮殿に居たホームさん達みんなを集め、中庭に集まった。

 中庭には飛行艇グランナスカが置かれてある。


 ボク達はテリトリー公爵が生きていた事より、その軍勢が王都を目指している事の方が大変だと感じた。


 今回のテリトリー公爵には魔将軍アビスが手を貸しているわけでは無いが、それよりもタチの悪いバグスが手を貸している可能性が高いのだ。


 バグスの目的が何かはまだ分からない。

 だがアイツがボク達だけでなく世界を憎んでいる事は確実だ。


 何故彼がそこまで憎しみに凝り固まっているのかはわからない。

 だがどうやらソウイチロウさんは薄々その正体に気が付いているようだ。


『ソウイチロウさん、あのバグスって何者なんですか?』

『あまり認めたくないが……彼は私の知っている人物に違いない……』


 ボクはそれ以上彼に聞く事は出来なかった。

 何だかそれを聞いてしまうと彼に悪い気がしたからだ。


『だが、一つだけ言えている事がある。もし本当にバグスが私の知っている彼なら、これほど厄介な存在は居ない。何故なら彼は私を上回る実力の持ち主だからだ!』


 え!? この世界の大半を知り尽くしているとも言えるソウイチロウさんが兼ねたいと思っているだけの相手?

 一体バグスの正体は何なのだろうか……まあ彼が転生者だという事だけはわかったが、ボク達はまだ彼の能力が何なのかはわからない。


 アイツはコインを弾いて古代遺跡を崩壊させたが、それはあくまでも彼の能力の一環であり、それが彼の能力というわけではなさそうだ。


 能力の正体が分からないまま、あのバグスと戦う事になれば、ボク達がいくら世界最強レベルの力を持っていても勝ち目は無さそうだ。

 まずはあのバグスの能力が何なのかを見極めなければ。


 その上で彼が手を貸したであろうテリトリー公爵の軍勢を倒すのはバグスのスキルを見極める上で役に立ちそうだ。


「グランド皇帝、ボク達はテリトリー公爵の軍勢をこの王都に侵攻させないために行ってきます!」

「クーリエ・エイータ様とその仲間のユカ、頼んだぞ。この国の未来はお前達絵にかかっているのだ」


 皇帝グランドがボク達に頭を下げた。

 ボクはそれに返答する形で頭を下げ、その後飛行艇グランナスカに乗り込んだ。


「さあ、みんな行くよ、目的地は……テリトリー公爵領との関所のある橋だ!」


 ボクは飛行艇グランナスカを空に飛ばし、南南西を目指す事にした。


 ――確か、この辺りに黒竜王ヘックスの住処があるんだよな。

 気を付けないと……。


 だが、ボクがその山の上空を通ろうとした時、下から何か迫ってきた!

 これはっ! 黒い光だ!


 まさか、黒竜王ヘックスが起きているというのか!?


 ボクはグランナスカの操縦桿を握り、黒い光をギリギリで避けた。

 だがその光はまた別の方向に向け、撃たれた。


 ダメだ! このままではいずれグランナスカが撃たれて墜落してしまう!


 ボク達は急遽グランナスカを少し広めの山あいに着陸させる事にした。

 まさか、黒竜王ヘックスが起きていたなんて……。


 このままでは空を飛んでの度は出来そうに無さそうだ。

 どうにか大魔女エントラ様に話してもらい、黒竜王ヘックスを説得してもらわないと……。


「エントラ様、お願いがあるんですが……」

「分かってるってねェ。あのヘックスの馬鹿のことだろ。一体アイツは何を考えているんだかねェ」


 大魔女エントラ様にはボクの言いたい事が伝わっているようだった。


「グォオオオオオオオオオン!」


 山の中腹の辺りからとてつもなく大きな咆哮が聞こえた、これが……黒竜王ヘックスの鳴き声なのか!?


 ボク達は鳴き声の聞こえた山の中腹を見上げた。


 あそこに黒竜王ヘックスがいるのだろうか?


 ボク達は全員で歩いて山の道を上る事になってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。

魔族の男がポンコツ女に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ロボアニメネタ始めました。

子供の頃見ていた合体巨大ロボアニメの超絶不人気外道悪役に転生してしまったエンジニアの俺が生き延びる為に!?

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ