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692 心臓部を破壊する!

 バロールの巨体の中にはたくさんの空洞や管があった。

 ボクが落下しながら剣を横壁に突き立てたが、オリハルコンの切れ味はかなりのもので側面の壁は簡単に斬れてしまった。


 このままでは下の床板に激突してしまう!


 ボクは右手で剣を構えたまま、下の床に向かいマップチェンジのスキルを使った。


「ボクの足元を柔らかい土にチェンジ!」


 ボゴォッ!


 マップチェンジのタイミングと地面落下のタイミングが重なり、ボクはどうにか大ダメージを受けずに済んだ。


「イテテ……。どうやらここはバロールの中みたいだな」


 ボクが柔らかい土の場所で立ち上がると、辺りは不思議な機械で囲まれた空間だった。


『凄いな、まるでドラゴンズ・スター4のバビロンの巨神像マップだ』

『ソウイチロウさん、こういうものを見たことがあるんですか?』

『ああ、私が昔作ったゲームの中に巨大な怪物の中に入るというシナリオがあって、その内部マップがこんな感じだったんだ』


 どうやらソウイチロウさんはこのバロールの中身みたいなものを以前に見たことがあるようだ。


『それだとそのバビロンの巨神像ってのはどう倒したんですか?』

『バビロンの巨神像は中に制御システムという中枢部分があったからな。それを破壊して倒したんだ。まあ言うならば本当に一寸法師作戦だな』


 なるほど、巨大な怪物の中に入り、その中心を破壊する、それがこのバロールにも通用するかもしれない。


『ソウイチロウさん、このバロールの中でその中枢部分があるとしたらどれだと思いますか?』

『そうだな、パイプのつながっている先の大きな何かがそれの可能性は高いだろうな』


 つまりは管の根元の大きな塊を倒せばいいということか。


『わかりました、やってみます!』


 ボクは新生エクスキサーチを構え、バロールの中の大きな機械を手当たり次第に斬りまくった。


 あちこちから火花が出て、何やらよくわからない液体が充満する。

 その度にバロールは奇妙な音を立てながら暴れていた。


 バロールが暴れる度にボクの周りに凄まじい振動が伝わってくる。


『まるでジェットコースターだな』

『だから何度も言いますけどボクの知らない単語をポンポン出さないで下さい!』


 暴れ続けるバロールの中でボクは最も大きな機械を見つけた。

 どうやらこれがバロールの中心部分だろう。


「これを壊せばバロールが倒せるんだな、喰らえぇ!」


 ボクは一番大きな機械に深く剣を突き刺した。

 すると手ごたえはあった。

 

 その直後、バロールは一瞬沈黙し、さらに激しい音を立てて動き出した。


『ユカ、まずいことになったみたいだ! どうやらバロールが暴走しだした!』


 どうもボクが攻撃した場所はバロールの中心部分ではなかったらしい。

 その部分をボクが攻撃したことでバロールの空中に浮かんでいた球体の部分が異常な動きをしたようだ。


 ボクはバロールの中にいるままどんどん空高くに持ち上げられる感覚を感じた。

 このまま空に持ち上げられ続けたら地面に戻れなくなる!


 その前にバロールの心臓部を破壊しないと!


 ボクはバロールの動きを止めるために心臓部を探すことにした。

 しかし暴走するバロールの中は上下左右に振り回され、まともに立つこともできない。

 ボクはどうにかパイプや管を使い振り落とされないように上り、バロールの心臓部までたどり着いた。


「今度こそとどめを刺してやるっ!」


 ボクはバロールの心臓部目掛け剣を振るい、心臓部につながっている管や筒を全てぶった切った。


 凄まじい怪音を立てながらバロールの心臓部分が落下する。

 そしてついにバロールは完全に沈黙し、古代の破壊神はその暗黒の歴史に終止符を打たれた。


「やったぞ! ついにバロールを倒したんだっ!」


 ボク達はついにバロールを倒した。


 だがバロールの身体を制御していた球体はまだ健在だ。


『ユカ、どうやら球体部分と心臓部は別機関で動いているらしい。このままではマズいぞ』


 ボク達が助かるためにはバロールの中から脱出するしかないようだ。

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