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584 船の中枢部を探せ

 巨大船の中に入ったボク達は今までに見たことのないようなものを次々と見ることになった。


「凄い……これが船の中だなんて……」

「そうねェ……流石の(わらわ)もこれは見たことがないわねェ」

「ワシもじゃ……(わらべ)のおとぎ話に出てくるような船に本当に入るとは想像もせんかったわい……」


 この世界の大半を知っているような二人が全く見たこともないと言っている。

 ここにある船の中身がどれ程昔に作られたものなのか、それを知る人は誰もいないということなのだろう。


「この船……見覚えがあります……でも、思い出せない」


 そうか、創世神の半身であるエイータ様、つまりエリアはこの船のことを知っていてもおかしくはない。


「エリアさん、この船に乗った事があるんですか?」

「わからない……ダメ、思い出せないの……」


 何かヒントになることがわかるかと思ったけど、やはりエリアさんもこの船のことはわからないらしい。


「儂らの一族、昔から言い伝えあるが、神の船、その中まで誰も知らぬ」


 フワフワ族の長老であるウルツヤ様やサラサさんもこの船のことは全く知らないようだ。


 ダメだ、何もわからなきゃどう動けばいいかもわからない。


『ソウイチロウさん、あなたなら何か知っているんじゃないですか?』

『そうだな……コレは間違いなく古代文明の遺産、それもあの空を飛んでいた大型戦艦とほぼ同じモノだと考えていいかと思う。まずは船のCICを探すことだろうな』

「しーあいしー???? 何ですか、ソレ?」

『おっと、専門用語はわからないか。船の戦闘指揮所、つまりは……この船が古代の戦艦だとしたら、その中心部にある指揮官の座る椅子のある場所だな』


 つまり、ソウイチロウさんはボクにわからない難しい用語を使っているけど……ようは船長室を探せということか。


『とにかく船長室を探せばいいんですね』

『まあ……その判断でいいのかな……』


 なんだかソウイチロウさんは腑に落ちないようだったが、ボクはそのまま船の中の船長室らしい場所を探すことにした。


 この船の中、数千年、数万年経っているのかもしれないけど、骸骨や死体、ミイラらしいものは何一つ転がっていなかった。

 どうやら製作途中で放棄されたと見て間違いないだろう。


「ユカさん、ここって何だと思う?」

「フロアさん、ここって船長室ですかね?」


 フロアさんが見つけたのは、船の中の広いホールだった。

 そこは船長室というには少し変わった何段かに分けられた机や、壁にかかった平べったい水晶、そしてよくわからない凹みと時計のような針のついた透明な覆い、ボク達には理解の出来ない変わった物ばかりがおかれた部屋だった。


「ここって……船長室……じゃないですよね」

「うーん、(わらわ)もこれが何かはわからないねェ……」

「どうも会議所のようじゃが……こんな造りの部屋、ワシも初めてじゃ」


 ひょっとして、これがソウイチロウさんの言っていた『しーあいしー』なのだろうか……?


『ソウイチロウさん、これがあなたの言っていた部屋ですか?』

『ああ、間違いない。ここがこの船のCICだ。ここにこの船のシステムや情報の全てがある。ここを動かせれば話は一気に進むはずだ』


 ソウイチロウさんが自信たっぷりに言っているので、ここに何かがあるのは間違いないらしい。


「エントラ様、この船に魔力のエネルギーを流すことは出来ますか?」

「さっきの箱部屋でやったことだねェ。あれくらいなら余裕だねェ」

「お願いします」


 大魔女エントラ様が部屋の壁に触れ、魔力を直接与えると、真っ暗だった部屋にいきなり照明がが灯った。

 それだけでなく、時計のような針まで動き出し、目の前の真っ暗だった水晶にいきなり見たこともない光景が現れた。


「何だ……コレ……!?」


 ボク達が見た光景に映っているのは、今までに見たこともないような巨大な黄金の巨人と、それと戦う一つ目の巨大な機械の怪物の姿だった。

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