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560 何なのよ!? 何なのよ!? 何なのよ!?

◆◆◆


 何なのよ!? 何なのよあの紫のクソガキ!

 どうやら魔法使いの一種みたいだけど、巨大なドラゴン呼んでたはずなのにもう消えているじゃないの。

 そんな未熟なスキルのくせにあたしと張り合おうっての!


 あたしは突然のドラゴンの雷にビックリしてしまい、思わず髪の毛の鞭を解いてしまった。

 あのクソドラゴン、一体何をするのよ。

 あいつはお下僕(ともだち)にせずぶっ殺してやる!


「よくもシートとシーツを苦しめてくれたな! 絶対に許さないぞ!」

「それはこっちのセリフよ! よくもあたしの下僕(ともだち)を作る計画を!」


 ユカとあのクソガキ、あたしにめちゃくちゃナマイキな態度で挑発してきた。許さない。


「のう、小娘よ……おぬし、自分に自信があると思っているようじゃのう」

「黙れクソガキ! 何よ偉そうな態度で」

「愚かというか哀れじゃのう……この小娘、よほど今まで恵まれていないと思い込んでおったようじゃ」

「お前に何がわかるってのよ、クソガキ! 死になさいよ!!」


 どう見てもあたしより年下のクソガキが何ナマイキなことを言ってるのよ。

 オシオキしてからぶっ殺してあげるわよ。


「遅すぎて欠伸が出るわい……」

「なっ!? 何であたしのヘアーウィップに触れて何も起きないの!??」

「相手の力量も量れぬ未熟者が……オシオキが足りんようじゃのう!」

「ギャアアアアアムッ!」

「先程の雷で懲りんかったのか」


 何なのよ何なのよ何なのよ!?

 なんであの紫のクソガキ、こんな力持ってるっていうの。


「アンタ……一体誰なのよ!」

「ワシか……キサマのような下衆に名乗る名前は持ち合わせておらぬわ。確か……おぬしの仲間がそう言っておったのう」


 このクソガキ、アナお姉様のマネをするな!


「ふざけるな! 下等な人間ふぜいが!」


 もう許さない、あたしのスキル全開でぶっ殺してあげる。

 ライオンはウサギを狩るのにでも全力を使うっていうから、あたしは紫のクソガキを殺すのにドラゴンのお下僕(ともだち)を総動員してあげるの。


「最強の生物ドラゴン、あたしの力はそのドラゴンですら下僕(ともだち)にできるのよ! さあ、ドラゴンの群れにボロボロにされなさいよっ」

「はぁ……身の程知らずとは何とも情けないものよのう……えんとら、手を出すでないぞ、このトカゲどもはワシが片付けるからのう」

「わかってるからねェ。まあ周りが吹き飛ばない程度に手加減することねェ」

「わかっておるわい。この程度のトカゲ、ワシの相手にもならんわ」


 クソガキとババアが何か言ってるけど、命乞いなんて聞かないからね。

 全員ぶっ殺してあの双子の狼ちゃんのエサにしてあげるわ。


「人間程度がナマイキなのよっ! 最強のドラゴンにズタボロにされて死んでしまいなさいっ」


 あのクソガキ、ドラゴンの群れに囲まれて生きてられるわけがない。

 クソガキのバラバラ死体が見れないのがちょっと残念だけど、少しはスッキリしたかも。


「ギャハハハハ! ナマイキな態度を取った報いよ、骨も残さずバラバラになりなさいよ」

「羽虫が……この程度でワシに勝てると思っておるのか。千年早いわ!」

「なっ!?」


 何なのよ!? 何なのよ!? 何なのよ!?

 一体どうなっているの!?


「クソたわけども……死にたくなければ下がっておれ」


 あのクソガキの巻き起こした気流が多数のドラゴン種のお下僕(ともだち)を全て吹き飛ばした。


「同族を屠るのはワシの趣味ではないのでのう……」


 何でなの!? あのクソガキが睨んだらあたしのお下僕(ともだち)のドラゴン達が全員尻尾を巻いて逃げ出しちゃった!!


 アンタ達、なんであたしよりあのクソガキのいうことを聞くのよ!

 さっさと戻って来なさいよぉ!


「もし次見かけたら……その時は覚悟するのじゃな!」

「な……何なのよ! 何なのよアンタ達! あたしがアンタ達に負けるわけない! あたしは闇の貴族、アビスお姉様の妹なのよ!!」

「ほう、あの腐れ外道の……それでは遠慮なく本気を出せるわ」


 あのクソガキ、物凄く怖い目であたしを睨んでいる。

 何でなの? あたしが恐怖を感じているのというの……。

 か、身体が動かない!


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