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550 滅びた村へ再び

 次の日、ボク達はゴーティ伯爵と別れ、滅びた村のある辺りを探ることにしてみた。


「ユカ様、それでは私達は一度城に戻ります。これ以上の被害を増やさないために帝国騎士団のラガハース団長にも伝書鳩は送りましたが、どうも嫌な予感がしますので、ユカ様達もお気を付けください」

「はい、伯爵様。伯爵様こそお気をつけてください」


 ゴーティ伯爵と騎士団はボク達の村を出て一旦城に戻ることになった。


「ユカ、村のことは父さんに任せろ、なーに、いざとなったら母さんも本気を出すから」

「そうねっ、まあ今はとりあえず村の人達を安心させるためにお祭りを成功させないとねっ。あなた」


 父さんと母さんは村長としての責務を果たすと言っている。

 まあ父さんはボク達以外ではこの国最強レベルの戦士なので何かあっても大抵の敵は倒せるだろう。

 母さんの強さは……わからないけど、大魔女エントラ様が認めるくらいなのでその辺りの冒険者よりはよほど強いのは分かる。


「ユカ、いざとなったら俺達もいるからな、まあ当分はここでただ飯食わせてもらうかわりに用心棒くらいやってやるよ」

「ハンイバルさん……ありがとうございます!」


 国最強レベルと言えばこの冒険野郎Aチームもそうだ。

 そう考えると今この村には父さん、母さん、兄さん、それに冒険野郎Aチームの皆さんがいる形になる。

 帝国騎士団を除けばここにいるのは国内最強の集団と言えるわけだ。

 それなら安心して任すこともできる。


「皆さん、ありがとうございます!」

「ユカ、念の為アンタの部屋の入口は鍵閉めておくからねっ。危険だと思ったらどこからでもそこにすぐ帰ってくるのよっ」


 ……どうやら以前ソウイチロウさんが部屋の中に作ったワープ床のことは母さんにバレていたらしい。


『ユカ、どうやらお前の母さん、アレに気がついていたみたいだな』

『そうですね、流石は最強レベルの魔法使いというべきですかね……』


「母さん、いつからそれに……?」

「あら、そんなのアレだけ部屋から変な魔力が出てたら気付くに決まってるじゃないっ」


 流石である。


「まあ、無茶だけはしないでねっ」


 母さんはボクをギュッとハグしてきた。


「ボ、ボクもうそんな子供じゃないって!」

「あら、そう。まあ、気をつけてねっ」


 エントラ様が後ろで笑っている。

 他のみんなもなんというか、苦笑いしていた。


「も、もう行くからねっ!」

「あら、そう。気をつけるのよっ」


 ボク達は旅の準備を済ませ、滅びた村に向かって出発した。



「何だか敵が強くなっていない!?」

「そうねェ。明らかにレベル上がってるねェ」


 今この辺りにいる敵は間違いなく前よりも強くなっている。

 以前だったらゴブリンやコボルト、オークくらいしかいなかったような森にいるのは、シニアゴブリンやチーフコボルト、オークキングといった上位種モンスターばかりだ。


 とてもじゃないがB級、C級冒険者では太刀打ちできないほど強くなっている。

 これも魔将軍アビスの魔力の影響だと言えるのだろうか。


 そう考える理由は、ボク達が村に近づけば近づくほど、モンスターが強くなっているからだ。

 その上、モンスターの種類には明らかに人間の死体だったアンデッドのゾンビやスケルトンといったモンスターが増えてきた。


「レザレクションッ!」


 エリアさんの浄化魔法はそんなモンスターの群れに絶大な効果を発揮した。

 彼女が魔法を使うとその辺りにいたモンスターがたちどころに消滅したからだ。


 エリアさんの力自体には攻撃力はほとんど無い。

 しかし敵が魔物やアンデッドといった邪悪な魔力で動いている相手には最強だ。


 そうやってボク達はアンデッドやモンスターを打ち倒しながら滅びた村の入り口に到着した。


「何なの! この臭い!? 鼻が曲がりそうですわ」

「ルーム、どうやらそんなこと言っている場合じゃないみたいだよ」


 村に入ったボク達はいきなり手厚い歓迎を受けることになった。

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