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523 【第四章完結】 ただいま

ようやく第四章が完結しました。

想定では百五十話以内で収めれる予定でしたが、かなり長引いてしまいました。


後で第四章の登場人物紹介をアップします。

 村に到着したボク達は、母さんの待つ家に向かった。


「ユカ様、私達はノーチ村長の屋敷に行きます。後で村の広場で合流しましょう。騎士団は別命あるまで広場で待機せよ」

「「「了解であります!」」」


 ボクの家に向かったのは、ボクと父さんと兄さん、それにエリアさんとカイリさんとマイルさん、それにフロアさんと大魔女エントラ様だった。

 これだけの人数が家に入り切れるかどうかが問題だけど、まあどうにかなるだろう。


 ボク達は家に帰り、洗濯物を干していた母さんに声をかけた。


「母さん、ただいま」

「っ……アンタ達、無事だったんだねっ。お帰りなさい」

「ウインドウ、留守の間……迷惑かけたな。ただいま」

「母さん、只今戻りました」


 母さんは父さんに駆け寄った。

 これでハグするとか見せられたら少し恥ずかしいな……と思っていたのだが。


 バゴッ!


 母さんは手にした布団たたきで父さんを思いっきりフルスイングした。


「…………」


 唖然とするボク達を尻目に母さんは涙目で尻もちをついた父さんを見下ろしている。


「まったく、どれだけ心配したと思ってんのよっ」

「ははは、ウインドウ。悪かったって。俺だっていきなり国境警備隊に飛ばされたからな。きちんと説明する時間が無かったんだ」


 実際、事の顛末を知ったボクは父さんの言うことがよく理解できる。

 父さんはヘクタール男爵に功績を与えるために口封じとして公爵派貴族によって僻地の国境警備隊に飛ばされてしまったのだ。


「でも、無事でよかった……」

「ウインドウ、それなんだけどな……実は俺、どうやらもうこの後どこにも行く必要なさそうなんだわ」

「えええぇぇぇっ! アンタ何やったのよ、ついにクビになったの!?」

「違う違う、よく聞け。俺はゴーティ伯爵様の辞令でこの村の村長になったんだ」

「えええぇぇぇっ!? アンタが村長っ?」


 母さんが相当驚いている。

 そりゃあ父さんがいきなり村長に任命されたなんて聞いたらビックリするだろう。

 その上、男爵の爵位までもらったと聞いたら母さんがひっくり返りかねない。


「楽しい家庭だねェ」

「あら、そちらの女性はっ?」

(わらわ)はエントラ。巷では大魔女だの流星の魔女だのと言われてるねェ」

「まままま……まさか、流星の魔女っ!! 本当に実在したなんてっ」

「あら、アンタのご先祖様は(わらわ)と一緒に旅をしたんだけどねェ。アンタ、テラスの子孫なんでしょ」

「はい、テラスはわたしの遠い先祖ですが……もう何が何だか訳が分からないわっ」


 そりゃあそうだろう。

 もし母さんが元凄腕の魔法使いだとしても、流星の魔女は伝説の人物だ。

 それがまさか目の前に現れるなんて普通は想像がつかない。


「母さん、とにかく家に入ろう」

「そ、そうね。お客様のために料理作らないとっ」

「お久しぶりです。おばさま」

「あら、アンタはエリアちゃん。美人になったわねっ」


 母さんがエリアさんを見て感心している。


「ユカ、エリアちゃんに変なコトしてないでしょうね?」

「何も無いよ! 何もしてないってっ」

「ふふふ、冗談よっ。さあ、それじゃあ母さん腕によりをかけて料理作っちゃうからねっ」


 その日の昼食は母さんの手料理をここにいるみんなで食べた。


「ユカ、そう言えばゴーティ伯爵様が広場に来られるようだな。食事が終わったらすぐに出よう」

「そうだね、父さん」


 そして昼食を終えたボク達は村の広場に向かった。

 広場には待機した二千人以上の兵士だけでなく、村の住民の大半が集まっていた。


「お、どうやら主賓が到着されたようですね」

「ゴーティ伯爵様、一体これはどういうことでしょうか」

「ウォール・カーサ兵士長。いや、救国の英雄ウォール・カーサ男爵。これより貴公の任命式を開催します」


 父さんの知らない間に、なんだか話がかなり大きくなっているようだった。


第四章 魔軍大侵攻編 完

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