470 A級冒険者対A級モンスター
9月19日一部修正
ここにいる人達でA級冒険者と同等かそれ以上のレベルの人達は……。
ボク、ホームさん、ルームさん、エリアさん、カイリさん、マイルさん、アンさん、大魔女エントラ様にサラサさん。
それにリョウカイ様、リョウクウ様、父さん、兄さん、ハンイバルさん達冒険野郎Aチームの皆さん。
この中で戦闘力の無いエリアさんや、A級とB級の中間と言える冒険野郎Aチームの人達を除くとボク達のパーティーが大半だ。
敵のA級のモンスターは……。
グリフォン、キマイラ、グリフォンナイト、スケルトンナイト、リッチ、バンパイア、アイアンゴーレム、ブラックスライム、オーガーロード、ゴブリンキング、ケンタウロスナイト、ソルジャーアント、クィーンビー、コカトリス、バジリスク、リッチ……。
通常の冒険者だと数十人がかりでも全滅するような相手だ。
これがドラゴン、サイクロプス、バンパイアロード、ミスリルゴーレム、アントクイーン、ヒュージスライム、ヒュドラ、グレートリッチ、ボーンゴーレムといったS級モンスターになると、ここにいるA級冒険者でもどれだけの人が勝てるか想像つかない。
この中でS級モンスターに勝てるとしたら、ホームさん、ルームさん、アンさん、大魔女エントラ様くらいだ。
リョウカイ様、リョウクウ様でもS級に勝てないだろう。
父さんや兄さん、冒険野郎Aチームのみんなもそれほどの相手が出てきてしまっては下手すれば死んでしまうかもしれない。
それならボクはボクのできることをして少しでもモンスターを減らそう。
「ここの地面をぬかるみの泥にチェンジ!」
大量のA級モンスターは空を飛べるもの以外の大半がぬかるみに足を取られてしまった。
「よし、チャンスだ。俺がやる!」
父さんが剣を構え、怯んだキマイラを切り裂く。
「ギャガアアアー!」
胴体を真っ二つに斬られたキマイラは一瞬で絶命した。
「父さん、ぼくも!」
兄さんがスケルトンナイトの剣を盾で受け止めた。
「食らえぇー!」
兄さんはスケルトンナイトを盾で押し切り、怯んだ隙に剣の柄で眼窩の骨を砕いた。
「一度脆くなった所を狙えば!」
兄さんがスケルトンナイトの頭を剣の腹で叩き潰した。
スケルトンナイトのようなモンスターは斬るよりも叩き潰した方が効果的、兄さんはそれを長年の経験で覚えているらしい。
「空を飛ぶモンスターなら、こちらの出番だ!」
冒険野郎Aチームのメートルックさんがドラゴンに乗りながらグリフォンの翼を槍で貫いた。
「やったぜ!」
メートルックさんがガッツポーズしたタイミングを狙い、モンスターが襲いかかった。
「くそっ! 油断したっ」
「ランザン、蹴散らせぇー!」
メートルックさんをかばったのは、飛龍に乗ったリョウクウ様だった。
「龍騎士殿、無事か?」
「あ、ああ。姫さん、助かったぜ」
リョウクウ様が槍を振りまわしてグリフォンに突っ込む。
彼女の大槍はすれ違いざまにグリフォンの翼を斬り飛ばした。
とどめとばかりにサラサさんの放った矢が貫く!
「ギョエエエエエッッー」
翼を失ったグリフォンはそのまま地面に墜落していく。
「ウリャアアー! オレの槍の餌食になりたい奴はどいつだぁー!!」
カイリさんの槍が地面に落ちてきたグリフォンを貫く。
「くそっ、キリがねーな!」
地面ではホームさんやカイリさん、父さんにハンイバルさん達がA級モンスターと戦っている。
みんなは傷を負いながらも少しずつモンスターを片付けている。
だがまだまだモンスターの数が減るような気配はない。
「これだけの数だと少しずつ倒してもキリが無いねェ……魔法で一気に片付けようかねェ……」
大魔女エントラ様が空に舞い上がり、杖に魔力を集め始めた。
「さーてと、それじゃあ一気に大掃除と行こうかねェ!」
大魔女エントラ様は空を飛ぶ大量のモンスター相手に不敵な笑いを見せた。




