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400 海の上に道なき道を作る

ついにこの作品も400話まで行きました。

多分ここから折り返し地点になると思います。目標は800話完結です。

 ボク達は邪神テスカトリポカを倒した。

 MPを全て失った邪神は二度と復活できず、その身体を作っていたパーツの人骨はMPを失った事でつなぎ止められずにバラバラに砕け散った。


「やったんだ、ボク達が邪神を倒したんだ」

「そうじゃな、これで取り込まれた者達も浮かばれようて」


 邪神に取り込まれた人骨は魔力を失い、風化してその場で全てが崩れ去った。


「さあ、それでは時渡りの神殿に向かいましょう!」

「おう、そうだなー」

「了解ですわ」


 ボク達は全員で時渡りの神殿に向かって歩いた。

 そして海岸沿いにたどり着いたボク達は、ずっと奥の海に離れ小島が見える場所に辿り着いた。


「あそこまで泳ぐのも無理があるなー」

「ふむ、ワシがあそこまで飛んでもいいのじゃが、どうもあの島には結界があるようじゃからそれも難しいのう」

「島そのものが高い崖の上にあるようですわ、アレだと船で行ったと出来ても上陸できませんわ」


 あの離れ小島に行くためには、元々あった橋以外の方法が無さそうだ。

 でも橋は何者かに壊されているので、誰もあの島に辿り着けない。


「ボクのスキルならあの島に行けるかもしれない」

「ユカ様、そうですわ。ユカ様のスキルならあの島まで道を作れますわ」

「そうだよね、ユカ様ならあの島まで橋を作れるんだ」


 みんながボクに期待してくれている。

 ボクはその期待に応えることにした。


「ボクのスキルであの島まで届く道を作ってくれ!」


 ボクはマップチェンジスキルで海の上に斜めに伸びる坂道を作った。

 だが先程のまでの古代兵器タルカスや邪神との戦いでボクはMPの大半を使ってしまい、坂道は海の途中で途絶えてしまった。


「困ったな、また宿に泊まってから出直すしかないかな」

「そんな時間はありませんわ、私の魔力を使ってくださいませ」


 ルームさんがボクの手を握ってきた。

 手からルームさんの魔力が伝わってくる。

 ボクは受け取ったMPを使い、再びマップチェンジスキルで坂道を作った。


「も、もうダメですわ、(わたくし)ももう限界ですわ」


 しかしルームさんも古代兵器タルカスや邪神との戦いでMPの大半を使い果たしたらしく、あと少しといったところで道は途絶えてしまった。


「なんじゃ、仕方ないのう。では残りの魔力はワシが与えてやろうかのう」

「!?」


 なんとアンさんはボクの唇に直接口をつけてきた。

 すると、体の中に凄い魔力がみなぎるのをボクは感じた。


「ななななな、何をしますのぉー!! 不潔ですわ! 破廉恥ですわっー!!」

「なんじゃ、ルーム嬢、ワシはただユカ坊に魔力を分け与えてやっただけじゃよ」


 アンさんが舌なめずりしながら言っているので、どうも説得力に欠けるようだ。


「それなら手つなぎでいいじゃないですか! 何でわざわざ口づけを……っ!!」


 ルームさんが何かを言い切る前に、アンさんがルームさんの口を口づけで塞いでしまった。


「!?!?!?!?」

「何じゃ、ルーム嬢も口づけしてほしかったのではないのか?」

「おお、お……乙女のファーストキスを、何をするのですのぉーっ!!! 絶対に許しませんわっ!!」


 先ほどまで魔力が枯渇していたルームさんの身体から凄まじい魔力が放たれた。


「ほれ、どうじゃ。魔力が戻ったじゃろう。魔力の復活には魔力を持つ者が直接接吻をするのが一番効果的なんじゃよ」


 そう聞かされたルームさんがその場にへたり込んで大声で泣き出した。


「わーん、わああああーーーん!! ひどい、ひどいですわぁー」


 どうやら怒りの気持ちと恥ずかしさと、それに魔力を分け与えてもらった方法の正当性へのやるせなさなどの色々な感情がごちゃ混ぜになっているようだ。


 ルームさんが泣き止むまでにその後しばらくの時間がかかった。

 そしてルームさんの感情が落ち着いたところで、ボク達は無事時渡りの神殿に到着した。

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