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325 A級モンスター、B級モンスター

 ルームさんの魔法はワイバーンを一瞬で包み込んだ。


「さあ、いきますわよ。 ボルガニックフレア!」

「ギャアアアーースッ!!」


 ワイバーンは火山の噴火と同じくらいの火柱を喰らい、その翼の皮膜が一瞬で焼き尽くされた。

 空を飛べなくなったワイバーンは地面に落下し、その身体でどうにか飛ぼうと翼を上下させていた。


「無駄ですわ。あなたはもう飛べませんのよ」


 ルームさんが更に杖を掲げ、魔法を撃ち出した。


「トール……ハンマァー!」

「グゲェエエエー!」


 ルームさんの雷の魔法を受けたワイバーンはなすすべもなくその場に崩れ落ちた。


「あら、もうオシマイですの。あっけなかったですわ」


 ワイバーンは魔素を解き放ちながらその場に消滅した。

 どうやらこのワイバーンは魔素で作られていたモンスターだったようだ。


 ワイバーンのいた場所にはその角だけが残った。


「さあ、先に行きますわよ」


 ルームさんは流石S級の魔法使いだ。

 A級モンスターといわれるワイバーンを一人だけで難なく倒してしまった。


 そしてボク達は古代の神殿を探索した。

 神殿にはまた別の広い場所があった。


「GUOOOOOOOOOOOA!」


 ボク達の目の前に巨大な牛頭の巨人が現れた。

 これはA級モンスターのミノタウロス。

 その斧の一撃を食らっただけで、並の冒険者なら肉塊にされる強敵だ。


「ここは僕に任せてください」


 ホームさんが剣を構え、ミノタウロスに一人で立ち向かった。


「GOOOOOOAAAA!」


 ミノタウロスの凄まじい雄たけびは、辺りにある神殿の大理石すらヒビを入れて砕くほどの衝撃だった。

 だがホームさんはそんな雄たけびにビクともしなかった。


「その程度、クリスタルドラゴンのブレスに比べたらそよ風みたいなものです」


 ホームさんは剣を握り、ミノタウロスの戦斧を(かわ)しながら確実にその腕を何度も斬りつけた。

 ミノタウロスは、ホームさんの攻撃を何事も無いように斧を振りまわし続けている。

 だがホームさんは、一度でも当たると致命傷になるようなそのミノタウロスの斧を、全て余裕で(かわ)していた。

 そしてホームさんの剣は、ミノタウロスの右腕を斬り飛ばした。


「GAAAA!?」

「どうやら痛覚を感じなかったのが仇になったようですね。僕の剣は確実にあなたの腕を切り刻んでいたのですよ」


 ホームさんもS級の騎士だと言える。

 あれだけの強敵を難なく腕を斬り飛ばしたのだ。

 右腕を失ったミノタウロスは、左腕だけで戦斧を振りまわしていた。


「その程度、さっきよりも余裕で避けれますね。さあ、ではこちらも行きますよっ!!」


 ホームさんは剣を両手で構えると、目を閉じた。

 そしてミノタウロスの渾身の一撃を躱し、目を開いた。


「レジデンス流究極奥義……縦横無尽斬インフィニットディレクション!」


 ボクにはホームさんの身体がいくつもあるように見える。

 実際にはホームさんは、ミノタウロスの四方八方から剣を斬りつけて高速移動しているのだ。


「Gaa……グァアアアアー!」


 ミノタウロスは全身を切り刻まれ、仰向けに倒れて二度と動かなくなった。

 そしてその全身は、ワイバーンと同じように黒い魔素になって辺りに散らばって消えた。


「少し……思ったよりも時間がかかってしまいました」


 これで少し時間がかかったって……一体この人達はどれくらいの強さなのだろうか。


「ふむ、では先に急ぐのじゃな」


 神殿を移動する僕達の前にはB級モンスターが色々出現したが、全部相手にならない強さだった。

 ボクもそう言えるくらい強くなっているのかもしれない。

 ボクの身体を使っていた前の人は確かに強かったのかもしれない。

 でも、ボクも同じ体でその人に負けないくらい強くなる!


 モンスターを蹴散らしたボク達は神殿の奥を目指した。


 すると、また大きな広間が前に広がる。

 そこにいたのはS級モンスターのドラゴンゾンビだった。


「さて、次はワシの出番かのう」

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