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31 ホームとルーム

 こいつらは死なない程度にオシオキしてやらないといけないな!


「……やめてください」

「アー!? なんだとこのガキ!」

「コイツもつれていくか、可愛い男が好きな好き者の貴族様なら喜んでくれるだろうよ!」


 話すだけ無駄だ……こいつらは鉄拳制裁してやる必要がある。

 私は倒れたテーブルから油のこぼれた床を踏みしめ、奴らを威圧した。


「やめろって言ってんだ! このクズ!」


 私の気迫に冒険者ギルドが一瞬静まり返った。


「ガキィ! 躾の無い家畜はしっかりと調教してやらないとなっ!」


 ヘクタールの私兵が数人がかりで私に襲い掛かってきた。

 瀕死の男の人をぼろ雑巾にしたのがコイツらだと思うと、私は絶対に許せなかった!


「まとめてかかって来いよ……ザコが!」


 私はヘクタールの私兵がいた床を人に気付かれないように、マップマップメイカーで一面油まみれの床にしてやった。


「!?!」


油床の上で暴れようとしたヘクタールの私兵全員がブザマにすっ転んだ。


「ブッハハハハハh!」

「カッコわりー!!」

「おいおい、ヘクタール領の兵士ってこんなヘッポコでいいのか??」

「言ってやるなよ、ユカが強すぎるんだよ」


 冒険者達はヘクタールの私兵のブザマな姿を見て、やんや、やんや、と酒を飲んで盛り上がっていた


 私の思った通り、ヘクタールの私兵のプライドはバッキバキにへし折られた。

 そりゃあこんなカッコ悪い姿を見られたら、高圧的に出ても馬鹿にされるだけだ。


 だが、こいつらはそんなものでは許さない。

 こいつ等は徹底的に痛めつけて二度と手出しが出来ないようにしてやるっ!!

 まずは一人目、軽く殴ってやるか。


「ガキィ! ブッコロス!」


 ヘクタールの私兵は明らかに弱かった、下手すりゃゴブリン以下だ。

 それが無駄に高い鎧と剣で武装して武器防具に振り回されているに過ぎない。

 こんなやつ遺跡の剣(エクスキサーチ)を使うまでもない、素手で十分だ。


「はっ!」


 私は軽く拳を前面の私兵に打ち込んだ。


ドゴォォォォォオン!!


 私にパンチを撃たれた私兵は、数人の仲間を巻き込みながら猛スピードで壁まで吹っ飛ばされた。

 壁には人の形に穴が開いている。


 受付のお姉さんが青筋を立てながらニコニコ笑っていた


「……ユカさん、壁の修理費は次の報酬からしっかり引かせてもらいますからね!」

「……やりすぎたかな」


 私は受付のお姉さんに謝った。


「そんな事ないぜ! ユカ!」

「痺れたぜ! コンチクショウ!」

「よ! ウォール二世!」


 私は壁のそばに寄り、壁に吹き飛ばされたヘクタールの私兵の鎧を引きはがした。

 一人、二人、三人。

 私が正しい形で外さずに力任せに鎖や金具を引きちぎった鎧をポイポイ捨てると、残ったヘクタールの私兵は恐怖のあまり腰が抜けたまま動けなくなっていた。


「さて、オシオキの時間だ」


 気を失ったパンツ一丁の私兵を縄でふん縛ると私は腰の抜けた残りの私兵の目の前に無表情で立った。

 そして、ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ、ビンタ……往復で200回はビンタをした。


 だがここからが本当の恐怖だ。


「エリア、やりたくなきゃいいんだけど……こいつらの傷を治してくれるかな?」

「ユカ……いいよ」


 無抵抗になったヘクタールの私兵は武装を全て取られ、エリアの回復スキルで体力を最低限回復された。


「覚えてろよ! ヘクタール様に逆らって無事でいられると思!」


 ドガッ!


 私は遺跡の剣(エクスキサーチ)の鞘で私兵の一人を殴った。


「誰が話していいと言った! お前たちはこれから瀕死にされるんだよ。そして回復、そして瀕死……自身のやった事を人にやられて身に染みて思い知れ!」


私は数時間かけてヘクタールの私兵を、フルボッコ→回復のローテーションで完全に心が折れるまで徹底的に打ちのめした。

 最初はやんやと見ていた冒険者達も最後にはもう何も言わず恐怖の惨劇を見守るだけだった。


 ……そして、ヘクタールの私兵は完全に心を折られ、全員が冒険者ギルドの外にパンツ一丁で(私は犯罪者です)立札を首から掛けさせられて晒された。


 見せしめとはいえ流石にやりすぎたかな……私がそう思っていた時。


「貴方がオーガースレイヤーのユカ様ですね、お目にかかれて光栄です」

「君たちは?」


 私の前で双子の兄妹が二人共うやうやしくお辞儀をした。


「僕はホーム・フォッシーナ・レジデンスです」

(わたくし)はルーム・フォッシーナ・レジデンスですわ」


「「私(僕)達はユカ様に、我が父、ゴーティ・フォッシーナ・レジデンス伯爵の名代としてお願いしたい事がございまして、こちらの冒険者ギルドに参りました」」

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