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323 ガガモッチャしたプハのトトハペ

 旅の準備の終わったボク達は古代の神殿へ向かった。

 神殿までの道は鬱蒼とした森や大きな河を超えなくてはいけなかったが、今回はそういう問題を考える必要は無かった。


「さて、ではひとっ飛びと行くかのう!」


 そう言うとアンさんは巨大な紫の細長いドラゴンの姿に変身した。


「さあ、みんなワシに乗るがよい」

「はいっ」


 ボク達は全員でアンさんの背中に乗せてもらった。


「凄い、我、竜の神の背中……」

「大丈夫だ、すぐに慣れる」


 フロアさんがビックリするサラサさんの肩に手を差し出した。

 するとサラサさんはその肩に両手を添えてフロアさんにもたれかかっていた。


「フロア、我、お前と共にいたい」

「ワシの背中でいちゃつくのはかまわんが、振り落とされるでないぞ」


 アンさんは大きく咆えながら空を飛んだ。

 その速さは風よりも速く、ボク達は一日もかからずに古代の神殿の近くに到着した。


「ぬう、ここから先は龍の姿では行けそうにないのう」


 そう言ってアンさんは古代の神殿の見える森の外れの空き地に到着した。


「ここからは徒歩になるからのう、みんな気をつけるのじゃぞ」

「はい、わかりました」


 ボク達は古代の神殿を目指して歩き出した。

 この辺りのモンスターは魔素が強い場所なのか、モンスターのレベルが高い。

 森の中にいたモンスターは自然発生のゴブリンマスター、マンティコアやオークチーフ、オーガーロードにワイバーンといったB級からA級のモンスターが多かった。


 通常の冒険者だと、一匹倒すだけでも瀕死になるレベルの強敵だ。

 だがボク達はそれを全員で次々に打ち倒していった。

 一番レベルの低いボクが、足手まといにならないように頑張る必要がある。


 でもそんなボクでも、みんなのおかげで一人でゴブリンマスターやマンティコアなら倒せるくらいレベルは上がっていった。


 サラサさんは魔法も使える弓使いだった。

 彼女は矢に魔法の効果を追加して戦い、オーガーロードすら凍らせるS級の冒険者クラスの強さだった。


 ボク達は古代の神殿に辿り着くまでにその後半日かかった。


「今日は一旦ここで休憩しましょう」



 今日の料理はサラサさんが作ってくれるらしい。


「今日の料理、ガガモッチャしたプハのトトハペ、ヌルポのガッのノハノペだ」

「「「?????」」」


 ボクを含め、全員の頭が混乱している。

 一体何を言っていて何が出来上がるのだろうか??


 サラサさんは袋から出した粉を水に合わせて捏ねると、それを何度も平たい石の上に投げて叩きつけた。


 何だかのパンの一種みたいだが、ガガモッチャとかプハとかトトハペって何のことなのだろうか???


 サラサさんは火の魔法で火を付けると先程の叩きつけた何かの粉を練った物を焼き出した。


 そして次に何かの肉を石包丁で叩き、粉々にするとそれを捏ねて木の棒に塗り、そのまま焼いた。


「な、何とも不思議な料理ですわ……」

「ほう、ミクニのヌリタンポに似ておるのう」

「みんな、もうすぐ食べれる、少し待て」


 よく火で焼いた薄いパンのようなものと、木の棒に塗って焼いた肉が人数分用意された。


「出来たぞ、これガガモッチャしたプハのトトハペ、ヌルポのガッのノハノペだ」


 名前の意味は全くよくわからなく、少し変わっているが美味しそうな匂いがしている。


「い……いただきます」


 ボク達はサラサさんの作ってくれた料理をみんなで食べた。


「美味しい!」

「これは……不思議ですがクセになる味ですわ」

「うん、コレは悪くない!」

「フロア、我と一緒になると、これ毎日作ってやる」


 サラサさんはフロアさんに自分の手で料理を食べさせようとしていた。


「美味い! サラサ、ありがとうな」

「フロア、帰ったらササラマモのチョチョペペやノチョチョのスペペナも作ってやる」


 だから一体それはどんな料理なんですかー!?

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