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313 一人前の冒険者

今日で投稿を毎日続けて5か月目になりました。

これからも頑張ります。

◆◇◆


 キマイラを倒したボクは完全に力尽きて寝てしまった。


 そして気が付くと、ボクはテントの中で横にされていた。


「あら、気が付いたようですわね」

「ルーム……さん。ボクは?」

「ユカ様はキマイラを倒した後、丸一日力尽きて寝てしまってたのですわ」

「そうなんだね」


 ボクは起きあがろうとした。しかし、体中が痛んで立ち上がれない。


「まだ無理しちゃいけませんわ。ユカ様はレベルアップ痛で安静にしていないと」

「おーい、今日の食料を取って来たぞ」


 フロアさんが大きな熊を仕留めて持ってきた。


「コレはこの森にいた大熊だ。大きくなって他の動物を取りすぎているので森の掟で俺が仕留めた」


 やはりこの人達はS級冒険者だ。

 あれだけ狂暴そうな大熊をいとも簡単に倒して持ってきた。


「では僕が料理しましょう。みなさん少し待っていてください」


 ホームさんが大熊を解体し、毛皮と肉と骨に分けていた。

 肉は食べるが皮と骨は加工品として使うためにギルドに持って行くらしい。


 ボクはその後半日ほど休んで、ようやく起き上がることができた。


「体が……軽い!」

「ユカ様、それはレベルアップしたという証拠ですわ。こちらを身に着けてみてくださいませ」


 そういうとルームさんはボクの着ていたという鎧を持って来てくれた。

 以前着ると重くて動けなかった鎧だ。

 どうやらこの鎧は、本来の鉄よりもよほど硬くて軽い古代金属で出来ているらしい。


「鎧が、着れる!」

「やはり思った通りですわ。ユカ様は確実にレベルアップしてますわ」


 ボクはこの二日間で本当の意味で、冒険者の一歩を歩き出せたのかもしれない。

 今のボクのレベルは12~14といったところだ。

 いっぱしの冒険者ならC級からB級くらいといった感じだろう。


 ギルドで登録する際の冒険者は、E級が登録したばかり、D級がレベル10以下、C級でレベル10以上、B級でレベル15以上、A級はレベル20以上といったところで、S級は普通は存在しないレベル40以上の通常ではありえないレベルの人達だ。


 キマイラはA級モンスター。

 冒険者ギルドのモンスターランクは冒険者レベル+5といったところがモンスターのランクになる。

 ボクが一人で倒したキマイラはレベル35前後のA級モンスターで、B級のマンティコアとはレベルが10程度違う。


 でもボクは装備に助けられたとはいえ、一人だけでそのキマイラを倒せた。

 ボクは本当の意味で一人前の冒険者を名乗っていいだけの強さになれたんだ。


「ユカ様、嬉しそうですわね」

「うん、ボクが冒険者としてやっていけるとわかったんだ」

「ユカ様は以前から立派な冒険者で救世主ですわ」


 ルームさん、それはたぶんボクの中の別の人なんだ。

 それが誰だったのかはわからない。

 でもボクは今のボクで強くなる必要がある。


「ユカも落ち着いたようだし、食事をしたらそろそろ出かけるか」

「そうじゃのう、ワシもそろそろくたびれてきたところじゃ」

「アンさんはずっとゴロゴロ寝てただけでしょうが!」

「失礼な! ワシはここで天気が雨にならんようにずっと力を使っておったのじゃぞ」


 ルームさんとアンさん、この二人は仲がいいのか悪いのかがわからない。


「まあ二人とも落ち着いて、そろそろ出発しますよ」


 ホームさんが荷物をまとめながら苦笑いしてた。

 そしてボク達はフワフワ族の住むという山奥を目指した。


 山の中腹で少し休もうとしたボク達は、少し広い場所に出た。


「ではそろそろ休みましょうか」

「そうしますわ、(わたくし)もうヘトヘトですわ」


 みんなが腰を下ろして休もうとした時、遠くから矢が飛んできた。


「危ないっ!」


 ボク達の避けた矢は硬そうな岩に刺さった。


「去れ、ここ余所者来る土地でない!」


 誰かがたどたどしい言葉でボク達を威嚇してきた。

 一体誰なのだろうか?

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