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303 さあ出発だ

「ボクが先頭でいいの?」

「はい、ユカ様にメインでレベルアップしてもらいますので」

「その分敵の攻撃も受けるかもしれませんけど、それは我慢ですわ」


 ルームさんの言っていたスパルタとはこういう意味だった。


 ボクはパーティーの先頭に立ち、剣を持ち、マントを装備した。

 このマントは銀狼王のマントといって、シートやシーツのお父さん『銀狼王ロボ』がボクにお礼として渡してくれたものらしい。


 この銀狼王の毛皮でできたマントはとても強く、ゴブリンどころかオークリーダーの攻撃すら一切通さない強さがある。

 ボクはそのおかげで一切のダメージを受けずに戦う事が出来た。


 それとこの剣、とても凄い剣だ。

 最初に持った時は少し重くて使いにくかったが、ゴブリンやオークリーダーを倒している間にボクの手にしっくりと馴染むようになってきた。


 ホームさんの持っている剣も凄いが、ボクのこの剣もその剣と同じレベルのSクラスといえる剣だ。

 ボクはこの剣とマントのおかげで他の仲間に頼らず戦う事が出来た。

 二日も歩き続けるとボクはレベル4になっていた。

 何だか身体が痛む、これが噂に聞くレベルアップ痛なのだろうか。


 どうやらボクが一気にレベルアップしたので、身体がそれに追いついていないらしい。


「ユカ様、その痛みに慣れる事も冒険者の心得ですわ」

「そうなんですね。ボク頑張ります」

「よくできましたわ、では次の戦いに備えて頑張りましょう」


 ホームさんがニッコリと笑っていた。

 ボク達は鬱蒼とした森の中に入っていた。


「ユカさん、この森のモンスターは危険だと動物達が言っていますよ」

「ほう、おぬしは獣と会話が出来るというわけじゃな」


 アンさんはフロアさんが動物使いだということは、あまりわかっていなかったようだ。

 ボクはフロアさんの言ったように警戒しながら進んだ。


「ガオオオウッ!!」

「アレは……マンティコア!!」


 マンティコア。それはB級モンスター。

 レベル10の冒険者程度では太刀打ちできないほどの強さを持つ相手だ。

 それも奴らの巣に入ってしまったのか、何匹もの数がいる。


 ボクは強そうなマンティコア相手に尻込みしてしまったが、この人達は全くの余裕だった。


「僕が一匹片付けます、ルームは残り二匹を頼みます」

「承知致しましたわ。ではアンさんとフロアさんはそれ以外のやつをお願いします」

「了解だ」

「ふむ、あんなもの肩慣らしにもならんが……よかろう」


 マンティコアがホームさんに襲いかかってきた。

 しかしホームさんに触れようとした瞬間、マンティコアは真横に口から上と口から下の二つの真っ二つに斬られた。


「ルーム、頼みます」

「わかりましたわ。バリアフィールド! からのブレイジングストーム!」


 凄い! ルームさんは森の中でボク達を守る光の膜を作ってから、氷の魔法を使い一瞬でマンティコア二匹を氷漬けにしてしまった。


「フォレストベア、頼むぞ」


 フロアさんは森の大熊を呼び、その背中に乗ってマンティコアを力任せに引き裂き、押しつぶした。そして逃げようとした別の一匹を熊の背中から鞭でバラバラに砕いた。


「さて、肩慣らしといくかのう」


 アンさんは飛び掛かってきたマンティコアの下から鋭い蹴りを打ち込み、空中に吹き上げた。


「雷よ、ここに在れ!」


 空中に舞い上げられたマンティコアは天から落ちてきた雷の直撃を受け、一瞬で黒焦げになっていた。


「アンさん! 森を壊すつもりですか!」

「あ、すまんすまん」


 そう言うとルームさんは雨を呼ぶ魔法を使って、雷で燃えてしまった森の火を消火した。


「ユカ様、その二体を倒してくださいませ!」

「え? ええ、わ……わかりました!!」


 ボクは氷漬けになっていた二体のマンティコアを手に持っていた剣で斬った。

 この剣は凄い剣だった。

 ボクが斬ったマンティコアは二体ともが一瞬でバラバラに砕けた。


「ユカ様、やりましたわ!」


 凄い、本当にボクがマンティコアを倒した……。

 そして謎の声が聞こえてきた


「レベルが上がりました」

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