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264 天から降り注ぐ光

「イオリッ! 貴様!」


 呪いの大玉を砕かれたマデンが激昂している。


「マデン、相変わらず醜悪な面じゃのう」

「イオリィィィ! 貴様は絶対に許さん」

「許さんのはワシの方じゃ! ワシの目の黒いうちはこの国をキサマには絶対に渡さん!」


 魔将軍マデンとイオリ様が対峙していた。


「マデン、キサマの弱点は知っておるぞ! 濁流よ、ここに在れ!」

「ギャガガガアアアアッッ!!」


 マデンの上空から大量の水が降り注いだ。

 水はマデンの黒い鎧を溶かしている。


「イオリィィィィイイ!!!」


 マデンの鎧の溶けた中から黒い煙が吹きあがっていた。


「イオリィィ、貴様。貴様には死よりも苦しい責め苦を与えてやろう!」

「ワシをどうするつもりじゃ! キサマ程度に敗れるワシではないわっ」

「クッハハハハハハ、我は貴様と戦うつもりはない。我は其方を好いておるからな」

戯言(ざれごと)を申すな!」


 イオリ様がマデンの言葉に気を取られている間に、マデンは黒い塊をイオリに投げつけた。


「!!」


 イオリ様の身体に黒い塊が溶け込んでいく。


「キサマ! 何をした!?」

「クッハハハハハハ、我の呪いは絶対なり。貴様は呪いの邪龍となるのだ。貴様の愛した国を貴様自身の手で滅ぼすがいい、その後呪われた花嫁として我の物となるのだ!」


 なんという事だ!

 イオリ様がマデンの呪いで、どんどん黒く染まっていく。


「があああ、ワシの……理性が、ワシがワシでなくなっていく……」

「クッハハハハハハ! 呪いの邪龍よ、我が物となれぃ」


 みんなは黒く染まっていくイオリ様を、何もできずに見ているだけだった。

 そんな時、天から降り注いだ光があった。


「グラビティーフィールド!!」

「なっ!何だこの光は!!」


 マデンは天からの光により、身動きできなくなっていた。


 この声は……大魔女エントラ様だ!


「だらしないねェ。龍神イオリってその程度の強さだったかねェ」

「その……声、お前はえんとらか」


 エントラ様は空を飛んでいた鳥から声を発していた。


「その呪いを解く方法は一つだけだねェ。エリアちゃん、イオリに浄化のスキルを使ってあげてくれるかねェ」

「……わかりました!」


 エリアは天守閣からイオリ様に向けてスキルを放った。


「聖なる力よ、我に呪いを打ち砕く力を与えたまえ……レザレクション!!」

「な、何だこの力は……! これは創世神……!! 貴様、まさか……エイータの力を持っているのかぁアア!!」


 マデンが狼狽えている。


「ウォオオオオ!!!」


 イオリ様の身体から黒い呪いが霧となって吹き出した。


「ハァ……ハァ……、エリア嬢。感謝する」

「イオリ、アンタならそこのバカを倒すくらい簡単なんでしょう。(わらわ)と互角に戦ったのはアンタくらいだからねェ」

「えんとら、コレは借りとしておくわい。ありがとうな」


 イオリ様が空中に浮いたまま力を集めた。


「マデン……キサマにワシの本当の力を見せてやろう……龍神の逆鱗に触れた事を冥府で後悔するがよいわぁっ!!」


 イオリ様は高く咆哮を上げると巨大な紫の龍の姿に変化した。


「マデン、キサマはこの世にチリ一つ残さん!!」

「貴様らこそ魔将軍たる我の恐ろしさを思い知るがいい!! 魂すら残さず食らいつくしてやるわ!!」


 イオリ様は私達とマデンを囲むように何度も二の丸の空を旋回した。


「食らうがよい! これぞ我が神技、天聖蟠龍鎖(てんせいばんりゅうさ)!」


 イオリ様は胴体を使い私達とマデンを囲み、その内側に聖なる力で結界を作った。


「グァアアアアアアア!! 我の、我の力が失われてゆくぅぅうう!!」


 今まで余裕を見せていたマデンが、イオリ様の聖なる結界の力でどんどん力を奪われていた。


「マデン、この結界ある限りキサマはもう復活は出来ん。その場で朽ち果ててゆくがよい!」

「イオリィィィイ! 貴様ぁああ!!」


 マデンの黒い鎧がどんどん溶けていく。

 マデンは水と聖なる攻撃に弱かったようだ。


「ユカ殿、吾輩たちも戦いますぞ!」

「おう、水が弱点ならオレの出番だぜー!!」


 ここから先は総力戦だ!

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