252 逆賊ゴグ、マゴグを討て!
今日で書き始めて4か月目になりました。
これからも頑張ります。
エリアのレザレクションの光は辺り一面に広がった。
「ほう、やはりエリア嬢の力は相当なものじゃのう」
イオリ様が感心していた。
「ぐあああああ! 何だ!? 何だこの光は!」
光を受けて、一つ目の大鬼が苦しんでいた。
「兄者よぉ、コレはワシらに災いの光じゃぁ!」
骸骨の鬼武者がのたうち回っていた。
そして、エリアのレザレクションの光が落ち着いた時、武士団は正気を取り戻した。
「……は? 我らは一体何を」
「うぉっ! 面妖なる妖がおる! ゴグ様、マゴグ様はどこにいった?」
「おのれ妖怪、俺が切り捨ててくれる!」
リョウカイさんが武士団に檄を飛ばした。
「皆の者、そこにいる妖はゴグとマゴグなり! かの者達は、マデンの手下としてミクニを妖の国にせんとした真の謀反人なり!!」
「まさか、マデン様が……」
「信じられん。あのお優しいマデン様が妖? 魔の者に操られているのかも」
動揺する武士団達の上空で、イオリ様の大地に響き渡る声が聞こえた。
「聞けい、皆の衆! ワシは龍神イオリなり。マデンは魔の者、其方らはマデンの僕たるそこなる者、ゴグとマゴグに呪われ、操られておったのじゃ!」
「……あ、アレは伝説の龍神様」
「あれがイオリ様。何と神々しいお姿」
イオリ様は話を続けた。
「呪われ、魔の者の傀儡にされておった其方らを助けたのは、ここなる聖女エリア嬢なり。皆の者よ、ミクニに仇なすそこなるゴグ、マゴグを討て!」
「うぉぉぉお! 俺はイオリ様のお言葉を信じるぞ!」
「逆賊はリョウクウ様ではない。ゴグ、マゴグこそ我らの敵なり!」
イオリ様の言葉を信じた武士団は、ゴグとマゴグと呼ばれた一つ目鬼と骸骨の鬼武者に立ち向かった。
「虫けら共が! キサマら全員打ち殺してその肉を喰らってくれるわ!」
ゴグが武器を大斧に持ち替えて武士団を迎え撃った。
「知らずにワシらに操られていたら恐怖も感じずに死ねたものを……真なる恐怖と絶望を厭という程くれてやるわ!!」
マゴグが巨大な蛮刀を手に振るっていた。
「武士団の者達よ! 吾輩は征討大将軍ミクニ・リョウカイなり。我らの敵は奸臣マデン並びにその僕どもなり! 大将軍として命ずる。逆賊ゴグ、マゴグを討て!!」
「「「「ウオオオオオオー!!!」」」」
武士団達の心が一つになった。
私も遺跡の剣を構え、ゴグ、マゴグの二匹と戦った。
だがこのゴグとマゴグは、武士団の手に負える相手ではない。
大斧と蛮刀の致命傷だけで、武士団の大半が吹き飛んだ。
「メガヒール!」
エリアが回復魔法をかけてくれる事で、幸い死者は出ていない。
だがどう考えてもゴグとマゴグのレベルは50以上。
通常の武士団で相手になるわけがない。
「どけい、皆の衆! その者達はお前達の手に負える相手ではない!」
イオリ様が武士団を下がらせた。
確かにこれ以上武士団がゴグとマゴグと戦っても、犠牲者が増えるだけだ。
「リョウクウ、リョウカイ。其方らはホンド坊の子じゃな」
「はい、龍神イオリ様」
「リョウクウよ、ワシの背に乗るがよい! 力を貸してやろう!」
「イオリ様……かたじけのう御座います! ランザン、少し下がっていてくれ」
「クォォォォオン!」
イオリ様が地面に降りてきた。
そしてリョウクウさんはイオリ様の背中に乗り、槍を構えた。
「逆賊ゴグ! マゴグ! 小生はホンド王が娘『ミクニ・リョウクウ』なり! 国に仇為す貴様等を討つ!!」
槍を構えたリョウクウさんは、イオリ様と人龍一体になってマゴグと戦った。
「お前の相手はボク達だ!」
私はカイリ、マイルさん、リョウカイさんと一緒にもう一体の魔物、一つ目鬼のゴグと戦った。
ゴグが大声で喚いた。
「キサマら……生かしては帰さん! 全員叩き潰して肉を食らってやるわ!!」
ゴグの大斧が私に振るわれた。
「ゴグの足元の地面を沼地にチェンジ!!」
「ぬあぁっ!!」
渾身の力で大斧を振るってきたゴグは、ぬかるんだ足元で滑り転倒してしまった。