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230 追うよりも待ち構えろ!

◆◆◆


 僕とルームのレベルアップ痛は、新しい修行の晩も続いた。

 負けてもレベルアップする。

 つまり、敵はそれ以上の強さだという事だ。


 今の僕とルームのレベルは50台前半。

 ようやくユカ様と同じかそれより少し下くらいのレベルだと言える。


「お兄様、今日も負けてしまいましたわ……」

「確かに負け癖ついてしまってるかもね……」

「悔しい……」

「でもあんな怪物、この世界ではそう出会う物ではないよ」

「お師匠様だから出来る厳しい修行というわけですわね」

「そう、だからこそ乗り越える必要があるんだ」


 僕とルームは明日の修行に備えて寝る事にした。



「さて、修行はまだ続くからねェ」


 お師匠様は異界の門からまた、四人の戦士と一人の術者を呼んだ。


「さあ、修行開始だからねェ!」


 もう油断は出来ない。

 最初から全力で行く!


 仮面のカラフルな服装の戦士が、僕に昨日と同じようにパンチを入れてきた。


 しかし僕はそれを魂の救済者(ソウルセイバー)で防いだ。

 剣にぶつかった拳が凄い音を立てていた。

 凄い衝撃が剣に伝わる。


 しかし初動での攻撃はくい止めた。


 問題はもう一人いる相手だ。

 この戦士は姿を見せずにいきなり現れる。


 目に頼ってはダメだ。

 あのクリスタルドラゴンのクリスタルを切った時みたいに、目に頼らない戦いをする必要がある。


 僕は目を閉じた。


「お兄様!」


 ルームの声が聞こえる。

 それ以外は戦う音が聞こえるだけだ。

 しかしこの音だけを頼りにしてもいけない。


 感じるべきは空気の動き、相手の移動の気配だ。

 前から感じる空気はカラフルな戦士のものだろう。

 そして……それとは別の姿なき戦士が上空から急激に襲ってくる!


「今だ!!」


 僕は攻撃の来る瞬間を狙い、体をかわした。

 このタイミングで避ける事で相手の隙を作りつつ、自身の体力は最小限で済ます。


「へェ。そこまで出来るようになったのねェ」


 お師匠様の声が聞こえる。

 僕は目を開いた。


 気配を感じるようにできた僕は目に頼らず、相手の動きを追った。


「これでどうだ!」


 僕からは相手を追いかけない戦い方。

 相手が攻撃してくるタイミングを狙って剣で斬る。


 素早く、攻撃力の高い相手にはこの方法が効果的だと気が付いた。

 何故なら相手の力が強ければ強いほど、その反撃には凄まじい力が跳ね返ってくるからだ。


 僕はひたすら防御ではなく、反撃に徹する事にした。


◆◆◆


 (わたくし)は昨日のようなブザマな負け方をしないように反省した。

 相手を追いかけても避けられては意味がない、それなら相手が攻撃をしようと迫ってきたタイミングの0距離で魔法を放つ。


「もう油断はしませんわ!」


 鋼鉄の男性型ゴーレムが襲ってきた。

 光を伸ばした剣で私を切ろうとしている。


「エアリアルバースト!」


 (わたくし)は自身を魔法で弾き飛ばしゴーレムの上空から後方に着地した。


「ライトニングボルト!!」


 相手に密接した状態でのライトニングボルト。

 金属に稲妻は致命傷になる。

 しかし、この距離だと(わたくし)自身も感電して大ダメージを受けてしまいかねない。


「レジストサンダー」


 これで一定時間は(わたくし)自身に雷を受けても、ダメージは無効化される。


「サンダーブレーィイイク!!」


 密接状態からのサンダーブレイク、これで金属製のゴーレムは沈黙させられるはず。


 実際、男性型のゴーレムはこのサンダーブレークで動かなくなった。

 しかしその直後、側面から鋭い蹴りが私を襲った。


「ぐはっ!!」


 足に光をまとった女性型の金属のゴーレムによる蹴りは(わたくし)を吹き飛ばした。

 このまま壁にぶつかっては大ダメージだ。


「エアリアルバースト!」


 (わたくし)は壁にぶつかる前にエアリアルバーストの魔法で自身を反対側に飛ばし、威力を相殺した。


「くっ! 油断しましたわ!!」


 一旦仕切り直しだ。


 このゴーレムは二体同時に倒さないと片方に気を取られてしまい、もう片方に負けてしまう。


 どうにか同時に倒す方法を考えなくては。

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