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190 四つの砂糖袋

今日で書き始めて3ヶ月になりました。

これからも頑張ります!

そして30万文字到達しました!

 ペントハウスは私の母親の旧姓だ。

 そういえば伯爵の城の肖像画はなんとなく私の母親に似ているような気がしたが、姉妹だったなら納得である。


「ペントハウスはお母様の結婚前の苗字ですわ」

「なるほどねェ。あの魔法の才能が全く無かったゴーティ坊やの娘にしたら随分と魔法が使えるものと思ったのよねェ」


 伯爵もひどい言われようである。


「でもまさか一日もかからずにクリスタルドラゴンを倒すとはねェ。流石は……ゲーム制作経験者ってとこかねェ」

「ユカ様、ゲームせいさくけいけんしゃ って何でしょうか?」


 !? 何故エントラは私の事を知っているのだ!?


「おっと、この事はまだ話すべきではなかったかねェ。まあゆっくりしていくといいねェ」


 彼女はこれ以上の事も知っているようだ、だが今は下手に聞くべきではないか。


「エントラ様、お聞きしたい事がございます。父上はたった一人であのクリスタルドラゴンを倒したようですが、いったいどうやって倒したのですか?」


 ホームの質問を聞いた大魔女エントラは指であごを触りながら過去の事を思い出していた。


「ゴーティ坊やはねェ、何回も死にかけたかねェ。まあこの城にいる限り死なない魔法をかけてあげたからねェ、勝てるまでずっと戦い続けたわけよねェ」


 スパルタにも程があるだろう、多分大魔女エントラはゴーティ少年にHP1以下にならないように魔法をかけていたのだろう。


「まあそれからが長かったねェ、あのクリスタルドラゴンは大水晶を三つ同時に破壊しないと何度でも再生するからねェ。三つ同時に破壊する為にひたすら剣を振るってたねェ」


 それを聞くとゴーティ伯爵が騎士団でも最強だったのも納得できる。

 常人がしないような凄まじい修行を大魔女エントラのもとでずっとしていたのだ。


「三つの大水晶を同時に破壊……まさか奥義……縦横無尽斬インフィニットディレクション!」


 ホームが真剣な目で大魔女エントラを見つめていた。


「あーそう言えばなんかそれっぽい事言ってたかもねェ」


 大魔女エントラは何でも知っている素振りだった。

 他にもマイルさんやフロアさんの事も見ただけでニヤリと笑っていた。


「……さて、アンタ達、下の村から預かってたものがあるでしょ、それを出すんだねェ」


 大魔女エントラは甘いものが大好きなようだ。

 私達は砂糖の袋を四つ取り出した。


「そうそうこれこれ、これが欲しかったのよねェ。持って来てくれてありがとうねェ」


 大魔女エントラは砂糖の袋に指を入れて舐めていた。


「うーん、これこれ。この甘さが最高なのよねェ」


 大魔女エントラはかなりご機嫌のようだ。


「そうだ。アンタ達、砂糖の袋を四つ持って来てくれたからねェ……四つアンタ達のお願いを聞いてあげるからねェ」

「本当ですか!?」

「ああ、嘘は言わないからねェ。四つだからねェ、みんなでよく考えるんだねェ」


 私達は何をお願いすればいいのだろうか?

 まず一つ目はモービーディックをどうにかする方法、これは決定だ。

 他の三つが残っている。

 これはかなり難しい問題だ。

 相手は世界最強の女大魔導士で世界の大半の事を知っている人物。

 下手すれば私が転生者だという事までも気が付いているようだ。


「まあ今すぐ思いつかないなら今晩はここに泊まっていくと良いねェ。部屋や食事ならいくらでもあるからねェ」


 私達は大魔女エントラの魔法で作った従者達にもてなされ、その日はゆっくり休む事にした。


「ユカ、アンタだけちょっと後で(わらわ)の部屋に来てもらえるかねェ」


 私だけ呼び出しだ、まあ彼女は何でも知っているので、何を聞かれてもおかしくはない。



 そして、私はエントラの部屋にお邪魔した。


「エントラ様、失礼します」

「よく来たわねェ、ユカ・カーサ……いや、『バンジョウ・ソウイチロウ』」


 やはり彼女は私を転生者だと知っている!

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