表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

130/944

128 お化けカズラを焼き尽くせ!

 お化けカズラは骸骨の絡みついた蔓を伸ばして叩きつけてきた!


「ガオォーン!」


 その蔓をシートがゾルマニウムクローで切り裂いた。


「シート!」

「オンッ!」


 シートが護衛は僕に任せてと言っているようだった。

 もう彼は立派な狼だ、赤ん坊とは言えないくらい立派になった。


「こういう奴は上空からの攻撃に弱いんだよ! ダイブイーグル、頼んだぞ!!」

「クェエエエ!!!」


 フロアさんが口笛でダイブイーグルを呼んだ。

 人の食べる物は少ないが大型の猛禽類は小型のモンスターくらいなら捕食できるのか、このヘクタール領のダイブイーグルもかなりの大型だった。


 ダイブイーグルは上空から素早くお化けカズラに飛び掛かり、数頭でその蔓を咥えてお化けカズラを上空に持ち上げた。

 そして上空から地面にお化けカズラを叩きつけた。


「お前達、よくやってくれた!!」

「クエエエエェェェエ!!」


 ダイブイーグルは誇らしく鳴いて空中を旋回している。

 今が攻撃のチャンスだ。

 私は遺跡の剣を構え、お化けカズラの足元の土を斜めの坂にマップチェンジした。

 いきなりバランスを崩されたお化けカズラは転がりながら私の目の前に迫ってきた


「食らえっ!」


 遺跡の剣(エクスキサーチ)が鋭くお化けカズラの袋を切り裂いた、老人の顔のような袋が破れ、中から溶解液が垂れ流しになった。


「お化けカズラの足元の土地を砂漠にチェンジ!」


 足元を砂漠にされたお化けカズラは溶解液を砂に吸い込まれて攻撃が出来なかった。

 そして更に水を吸い上げる事も出来ず、かなり衰弱していた。

 このお化けカズラはヒヤシンスの球根みたいなものだ。

 水に浸かっているとコイツは物凄いパワーを発揮するが、水が無くなると途端に弱体化した。


「次は僕がやります!!」

「ホーム!」

「レジデンス流剣技、縦一閃(バーチカルスラッシュ)!!」

「お兄様、やりましたわっ!」


 ホームの魂の救済者(ソウルセイバー)が唸りをあげながらお化けカズラの袋を両断した!

 私達はこれでもうお化けカズラは攻撃する手段を失った……そう思ったのだが。

 お化けカズラは不気味な胎動を始め、その蔓を全て自ら枯らし、蔓を落とした。

 その後、地面から新たな蔓が生え、巨大な袋が人面のような顔をつけて再度現れたのだ。

 そしてアクセサリーのようにあちこちに絡みついていた骸骨や腐肉はボロボロに砕けた。


「マズイな、コイツはどうやら再生するようだ」

「全くキリがありませんわ」

「困ったわね、まあ植物には変わりないんだろうけど……これはバケモノ過ぎるわ」


 どうにか本体を倒さないとコイツは何度でも再生する、その本体はどこなのか……。


「お化けカズラの根元の土地を小高い石床にチェンジ!」


 私のマップチェンジでお化けカズラの根元が一気にせり上がった。

 その根元は水を吸えず、更に砂漠に隠れる事も出来なかったので正体を現した。

 お化けカズラの根元は大量の骸骨でガードされた巨大な髑髏のような球根だったのだ。


「何ておぞましい……」

「犠牲者の死体を殻にしていたのか」

「ユカさん、僕がアレを砕いて見せます!!」


 ホームの魂の救済者(ソウルセイバー)の刀身が白く光り輝いた、犠牲者たちの報われぬ魂が魂の救済者(ソウルセイバー)に救いを求めているのだ。

 そして白く光る刀身は一層その鋭さを増した!


「あなたたちの無念、僕がはらします!! レジデンス流剣技! 縦横斬(オールディレクション)!!」


 ホームの剣閃が縦横に何度も鋭く高速で入った。そして骸骨で作られた殻は粉々に砕け、むき出しの球根がさらけ出された。

 私はその髑髏のような球根の眼窩に見える部分を遺跡の剣で鋭く切りつけた。

 叫び声とも唸りとも言えるようなおぞましい音が辺りに響く。

 そして眼窩部分に大きな穴をえぐられた球根は汚らしい液を垂れ流していた。


「ユカ様! あの怪物は私が焼き尽くして見せますわ! 今の私なら使えるはずの魔法がありますの!!」

「ルーム、頼んだ!」

「承知致しましたわ! 食らいなさいっ私の渾身の最強火炎魔法!!」


 ルームがサークレットと魔獣使いの杖のブーストを使い残りの魔力の全てを集めた!!


「見よっ!! 我が最強火炎魔法 イラプシィォォォオン・コォーールムゥーーーナァ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。

魔族の男がポンコツ女に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ロボアニメネタ始めました。

子供の頃見ていた合体巨大ロボアニメの超絶不人気外道悪役に転生してしまったエンジニアの俺が生き延びる為に!?

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ