表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

01

夢。これは夢だ。異世界に始めて来たときの場面。草原で目を覚ました。朝とも夜ともいえない空。薄闇にあわい朱色の混ざった空だった。実際と違うのは、人影が見えることだ。あの時は誰もいなかったはずだ。


人影は頭から黒い布、というよりも全身に黒つぶれした影をかぶり、ぼんやりとゆらめいて、輪郭ははっきりとしない。しかしなぜだか、口元だけがよく見えた。


口を動かして、なにか言っている。声は聞こえない。しかし不思議と意味はわかった。



「め を さ ま せ」



そこで目が覚めた。いつもの自宅の寝具の上だ。部屋の中を見渡すと、テレビもパソコンもない。“こちら”の世界だ。以前は“あちら”に戻りたいと思うこともあったが、今となってはかなり昔のことのように思う。今は確信している。“こちら”が僕の居場所だ。


妙な夢を見た気がしたが、目覚めは悪くない。もう、夢の内容など忘れてしまった。そんなことより身支度をしないと、今日は用事があるんだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ