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11.三人組

フルーラビット約数千匹を一気に片付けた俺とレインは、俺が魔力核の回収をレインが荷物をまとめることに満場一致で決定した。

当然フルーラビットが何からか逃げてきたのだろうという判断による退却行動を取るためである。


レインから渡された袋にリュックに本を詰めたのと同じ原理で数千にものぼる魔力核をただひたすら詰めまくる。

幸いなことに魔法で一撃したおかげでほぼ一箇所に山積みになる形でまとまっている魔力核を袋に詰める作業はさして大変ではない。

フルーラビットの魔力核は青紫色の綺麗な色を放ち、長さ4cm太さ1cmと小さいが恐ろしく精密で綺麗な正六角柱をしているのが特徴的なものである。

光を反射しまるで宝石のように輝く魔力核は魔力が形を成して作られた物質であるだけに重量は限りなく無に近く吹けば飛ぶのではないかと思われるが、魔力に対し直接の物理的な事象は影響しないが如く風が吹く中でもピタリと静止を保っている。


ただひたすら手を動かし全ての魔力核を回収し終わった俺はレインの元に戻り、レインを手伝って荷物をまとめて移動の準備を全て整えた。


フルーラビットの襲撃にあってからすべての準備を終えるまでにかかった時間は10分にも及ばない。

それほど迅速な対応であったが、けれどここで俺たちは足踏みすることになる。


何処へ逃げるかという問題が俺たちをその場へ踏みとどまらせた。


何せ、何かから逃げてきたフルーラビットの来た方向こそが俺たちの目的地への方向であり、逃げるなら当然その逆へ行くべきだが前の町まで逃げたところで町の前でその何かが止まる確証はなく、最悪の場合は前に"何か"、後ろに大森林という挟みうちになる可能性がある。

かといってあてずっぽうに前でも後ろでもない方向に逃げて逃げ切れる確証はなく、さらに言えば別の街や町にたどり着けるかもわからないしあまり遠回りをしすぎてもレインの妹の呪いがタイムオーバーになってしまう危険ができる。


俺が持っていた地図帳を広げてああでもないこうでもないとレインと行き先を検討していると、ヒュッと掠れた息を吸う音が耳に届いた。

パッと辺りを見回す。

三人、おそらく晩御飯を食べる前に見かけた三人組と思われる人たちが倒れているのを見つけた。

この辺りは見渡しのいい草原といっても僅かに深い草が生い茂る場所で、三人の息も微かな上に俺たちが片付けのために小さいとはいえ物音を立てていたのが原因で気がつかなかったのだろう。


レインが僅かに思考をめぐらしてから薄水色の光を放つ水の入った瓶を三本取り出す。

実物を見るのは初めてだが俺の知識にそれはちゃんと存在している。

回復薬、ポーションだ。

ポーションには種類があり、自然に発生するタイプのものと人工的に水に治癒効果を付与したもの、自然に存在する治癒効果を持つものを加工したものとの3種類だ。

それぞれ、緑色、水色、黄色と違う系統の色をしており色合いや光の強さによって効き目が変わってくる。


薄水色、すなわち水に治癒能力を付与されて作られたであろうそのポーションは、強いというよりは深い光を放っていておそらくかなり効果の高いポーションだと見て取れる。

取り出した三本のうちの一本を渡されてとりあえず一番近くに倒れている男の口に流し込む。

意識がないようで飲んでくれるか不安だったが、男の喉がゴクリと上下に動いたのを確認して胸をなでおろす。

ふわり、途端に男の体がポーションと同じ薄水色の光に包まれ、光が収まった頃には目立った外傷は綺麗さっぱり無くなっている。

レインの方をむけば、レインが飲ませたもう一人の男と唯一の女も同じように光が収まったところでそちらにも外傷は見られない。


「レイン、彼らは起こしても大丈夫ですか?」


見た限りの外傷は無くなったが目を覚まさない三人に出来る限り早く移動した方がいいだろう状況を考えてレインに確認を取る。


「問題ない。

身体的な怪我は完治した筈だ。」


レインが空になったポーションの瓶をしまいながら頷いたのを確認して自分がポーションを飲ませた男を起こす。


「すいませーん。起きてくださいー。」


声をかけながらゆすってみるが反応は見られない。

何度か繰り返して声かけを続けるが一向に起きる気配がなく、レインの方も同様である。

どうしようかと辺りを見回し、いいものを見つけた。


「レイン、ちょっと離れてください。」


レインにそう声をかけると、レインは俺の手の中の容器を見てサッと三人組から距離を取る。


「お前、いや、なんでもない。」


何かを言いかけて結局なにも言わなかったレインを気にすることなく容器の中身を三人組の上にひっくり返した。


ザバァと結構な音がして三人組をびしょびしょに濡らす。

晩御飯の前に汲んだままにしていた水の入った容器をひっくり返したからである。

容器はそこそこな大きさで、バシャッやパチャッではなくそれはもうまさにザバァと音を立てる量の水が三人組を襲った。


「っ、げぼっ、ごほっ。」


三人組のうち、レインがポーションを飲ませた方の男が咳き込んで目を覚ました。


「えっ?!なに?!なに?!?!」


続けざまに女が飛び起きて辺りを見回す。

こちらは相当混乱しているようで状況がわからない、といった顔をしている。


未だ目覚めないもう一人の男は仕方がないから無視して話を進めることにする。


「すいません、倒れていたのでポーションを飲ませて無理やり起こさせてもらいました。

どうして倒れていたかわかるのであれば理由を聞いてもいいですか?」


俺の質問に、女はハッとした顔をしてようやく事態を飲み込んだようだ。

対して男は先に聞かれるだろうと予測していたのかはっきりと事実を語りだす。


「あぁ、簡単に言うと俺たち達はある一人の女にSランクの魔物をコンポーションされて命からがら逃げてきたんだ。」


男の話はなんなとも簡単な話だ。

コンポーション、即ち押し付けとは冒険者の中ではタブーのような行為となっている。

それをしかもSランクの魔物でされたとはとんだ災難だとしか言いようがない。

フルーラビットもそのSランクの魔物から逃げてきたのだろう。


「Sランクの魔物を?こんなところで?」


レインが怪訝そうな顔をして男に聞き返す。

そういえば、そもそもこんな場所にAランク以上の魔物がいるというのはおかしい話だったんだと思い出した。


ようやく頭の整理ができたらしい女が会話に入ってくる。


「Sランクの魔物なんて滅多にいないから名前が出てこないんだけど、紫っぽいドラゴン。

気がついたら、あっという間だった。

出現して、それだけで仲間を!!」


その瞬間を思い出しているのだろう、女の握り込んだ手が赤くなっている。

今にも走り出しそうな女を抑えながら男は冷静に周りを見て俺たちに聞いてくる。

男は随分としっかりしているらしく現状を正確に把握しているようだ。


「悪いが、ここから一番近い町までの距離を聞いてもいいか?

応援を呼んで討伐しないと大変なことになるぞ。」


確かにそうだろうが残念ながら呼べる応援なんて前の町にはいなかったように思う。

俺が答えかねているとレインが代わりに返事をする。

返事をしたレインはいつの間にか全ての荷物を持ちすぐにでも移動を開始しようと言った様子だ。


「前の町、正確には村と言った規模だが。

とにかくソリエには呼ぶような応援はいない。

あの町は大森林との境を明確にする為の町だ。

戦力をおいては獣人に排除されるから最低限の警備隊しかない。

むしろここで食い止めなければソリエは滅ぶだろうな。

移動するぞハークス。

出現するだけで人を殺すSランクの紫のドラゴン、エンダードラゴンだ。

これだけ時間が経ってまだここまで来ていないということは相当進むスピードが遅い、捕食期でも臨戦態勢でもないということだろう。

ここにいてエンカウントするぐらいなら突っ込んで脇をすり抜けていく。」


レインの言葉に俺も自分の分の荷物を全て持って立ち上がる。

エンダードラゴン。

これは俺の知識にも存在する。

死の瘴気を纏い存在が凶器のドラゴンは確かあらゆる魔法も刃も通じない強靭な鱗を持ち戦えば死は免れない。

けれど、ドラゴンは死の瘴気を纏っているせいで周りに疎い。

数百年に一度の僅かな捕食期と臨戦態勢時以外はあらゆる五感が機能していないのだ。

故に、本を書いた先人達はエンダードラゴンは対策をすればただの置物と変わらないと書いていた。

レインの脇をすり抜けていくという選択はおそらく間違っていない。

どうやって脇をすり抜けるのかとレインの方に歩き出そうとするが、それは思わぬ失敗に終わる。


「うわっ?!」


グンと被っていたマントを引っ張られる感覚にバランスを崩して足を滑らせ倒れないようにととっさに後ろへ宙返りする。

トンっと足を地面につけてマントの下を振り向けばぽかんと顔を上げた女が俺のマントを掴んでいた。


「あの、すいません離してもらえますか?」


「へっ?あっ?!ごめん!!じゃなくて!!

えっ、君その耳ーー?!」


俺の声に慌ててマントから手を離した女が混乱したように俺の頭の方を指差し、気がつく。

宙返りした時にマントのフードが取れてしまったことに。

冷静だった男の方もこれには驚いたようで俺を凝視している。


「あー、えっと、そんなに驚きますかね?

ここは結構大森林の近くですけど。」


どうも驚き方に実感が湧かなくて苦笑いすれば、レインはため息をつく。

ため息とは随分な反応だと思うがレインはどうせまたそんなことも知らないのかとか思っているのだろう。


「ハークス。

獣人が森を出るのは人攫いに合う以外には前代未聞なんだ。

殆どの人間が獣人を見たことがないし一生見ることはないと思って生きてる。

獣人のレア度は一般人からすればSSSランクの魔物と同等だ。」


SSSランクの魔物と同等。

魔物は大量にいれどこの世界にSSSランクの認定をされた魔物は12体しかいない。

どの魔物も大抵は迷宮か秘境の奥に潜り込み最後に人前に現れたのは確か500年前の不死鳥だとか。

それと同じ扱いとは獣人はどこまで排他的な種族なのか自分の種族ながらよくわからない。


「君が獣人なら、困るんじゃないか?

このままだとエンダードラゴンはまっすぐ大森林に到達する。

自分の故郷が滅ぶ前に他の獣人達に知らせ迎え撃つことはできないのか?」


男が妙案とばかりに俺に言うが、その選択肢はありえない。


「残念ですがそれは無理です。

戻ったら俺とレインは殺される可能性があります。

なにより、エンダードラゴンは獣人の住む森にはきっと踏み込まないでしょう。

エンダードラゴンは五感が利かないと聞きます。

あの森はそんなドラゴンが前へ進むには最悪の地形だと思いますよ。

そもそも、獣人達がエンダードラゴンの討伐をしてくれるとなってもそれは大森林の手前か大森林の中での話です。

どっちにしろソリエは滅びますし、それならさっさと逃げた方がいいに決まってます。」


思ったことをそのまま口にして男に伝える。

確かに大森林の獣人ならSランクの魔物をものともしないだろう。

獣人は人間より遥かに身体的優位性を備えた生き物だ。

だからこそ、他の種族のように隠れもせずに堂々と森を支配しながら暮らしている。

けれど、同時に獣人は人間を数だけが取り柄の取るに足らない存在だと思っているということだ。

助ける価値があるとは判断しないだろう。


とにかく獣人だとバレてしまったら仕方がないのでエンダードラゴンをやり過ごすまで音を聞くのに邪魔なマントは外したままで行こう。

フードをかぶりなおすことなく今度こそレインの側にいく。


「まだなんの音も聞こえないのでしばらくは距離があると思いますが、どうやって脇をすり抜けるのですか?」


俺の質問にレインは答えをくれる。


「エンダードラゴンの瘴気は漏れ出した魔力だ。

こっちも魔力を纏えば瘴気はこちらに干渉できなくなる。

あとは気配さえ消していけば五感を持たないエンダードラゴンに俺達を感知する方法はない。」


魔力を纏う。

それなら魔法概念の違う俺でも普通にできるし、魔法使いでないレインも簡単に可能だ。

なにより気配を消すのは"ネコ"の俺にとっては得意分野だ。

レインも言うからには出来るのだろう。


「じゃあ、早く出発しちゃいましょう。

あとしばらくもしない内に真夜中になっちゃいます。

あなた方はどうしますか?」


さわさわと心地よい風が耳に当たる。

ドラゴンが近づいてきてるなんて嘘のようだと思いながら、男に聞く。

彼らも逃げるなら俺たちと同じルートを通るのが最善だろうし、同じルートを通るなら一緒に行った方が効率がいい。


「俺たちは……。」


言い淀む男に対し、意外にも決断を下したのは女の方だった。


「一緒に行くわ。

どっちにしろ私たちだけではエンダードラゴンを倒せないもの。

できるだけ早くイーストポリティアへ戻って仲間と合流しないと。

私はリアナ。

"蒼穹の騎士団"の騎士よ。」


立ち上がって服についた土を払い落とし自己紹介をしたリアナは吹っ切ったように堂々としていて、格好こそ冒険者のソレだが確かに騎士のように見えた。

リアナの決断に従うとにしたらしい男も、同じように立ち上がる。


「俺は同じく"蒼穹の騎士団"の騎士、第三隊隊長のミランだ。

こっちは副隊長のネオン。

俺たちをエンダードラゴンから逃がすために魔力を使い切ってしまって、今は気絶しているが中々できる奴だ。

一応覚えてやってくれ。」


自己紹介をしたネオンが今までずっと倒れていた男を指差す。

魔力を使い切ると気絶するというのは想像していたが初めて知った。

大事なことを聞いたと思いながら差し出されたミランの手を取るレインを眺める。


「俺はレイン。

訳あって冒険者をしている。

ランクはDだがそこそこ強い方だ。

クラスは剣士。

取り敢えずイーストポリティアまではよろしく。」


レインの自己紹介に取り敢えず俺も続く。

誰もファミリーネームを名乗らない理由はわからないが取り敢えずファーストネームだけ告げた。


「俺はハークス。

見ての通り"ネコの獣人"ですが普段はフードで隠してるので他言無用でお願いします。

ちなみに気になってると思いますので先に言いますが5才です。

イーストポリティアで登録する予定ですのでまだ冒険者ではないですが取り敢えずクラスは魔導師です。

しばらくよろしくお願いします。」


全員の自己紹介が終わりすぐに移動を始める。


余計な魔物を呼び寄せない為にかがり火を消し目と耳の効く俺が先頭になって歩く。

先頭の俺のすぐ後ろを歩くミランの斜め後ろにレインとリアナが続いている。

ネオンを背負ったミランを俺が前、レインとリアナが左右と後ろを警戒するといった形だ。


夜になって激しくなった風が背中を押すおかげかそれともエンダードラゴンを早くやり過ごしたいからか心なしか全員が早足になっている。


「エンダードラゴンから逃げるのに俺たちが歩いた時間は4、5時間程度だ。

そう遠くない場所にいるはずだ。」


小さめの声で周りを警戒しながらミランが言う。

すでに歩き出してから1時間は経過しているはずだ。

全員が魔力を纏い息潜めた状態を保っている。


さらにしばらく歩き続けて、出発から1時間半ほど経った頃、低い地鳴りのような声が耳に響いた。


「おそらくエンダードラゴンの声が聞こえました。

距離にして12kmほど先かと思います。」


真っ直ぐ前方から微かに聞こえたその声は何処と無く力がないように感じるがそれでも十分すぎるほどに迫力がある。

俺の言葉にみんなが緊張を高めるが声を出すことはない。

このままのペースで行けば2時間と少しの間にエンダードラゴンと遭遇することになるだろう。

そう考えると、エンダードラゴンは俺たちがフルーラビットと遭遇した時から全く進んでいないどいうことになる。

何があったかわからないが好都合だ。

もし前進を止めているなら、イーストポリティアから討伐隊を連れて戻ってくるまでの間の時間が存在する可能性がある。


僅かな期待を胸に歩き続けた俺たちは出発から3時間と40分後漸くエンダードラゴンを視界に入れた。

ここまではなにもなかった。

後は通り抜けるだけだ。

より一層息を潜め半ば走るようにして俺たちは足を進める。

エンダードラゴンのぼんやりとしていた輪郭が次第にはっきりとしその巨大な形を知らしめていく。

出発時より濃くなった瘴気はドラゴンと同じ濃い紫に煙り不吉な雰囲気を作り出す。

瘴気の中心を僅かに避けて少し迂回するように進みエンダードラゴンの横を通り抜ける寸前、俺たちはエンダードラゴンが本当に全く進んでいなかったのだと理解する。

迫力あるエンダードラゴンは膨大な量の死の瘴気を纏い巨大な体を地面へと横たえていた。

その姿はまるで疲れて眠っているようにも、自分の死の瘴気に当てられて死んでいるようにも見える。


「ラッキーね、どうしたのかはわからないけどあの様子ならもしかして動けないほど弱ってるってことなんじゃないかしら?」


エンダードラゴンの瘴気の海を抜けて漸く普通に歩き出した俺たちの中で最初に口を開いたのはリアナだ。

その口調はまるで夢のような大冒険から帰還したかのように軽やかで楽しげに聞こえる。

空の星は祝福するように瞬きを浮かべており夜はしばらく続くだろう。

夜が明ける前にエンダードラゴンの危険から脱したここまで、多少のハプニングはあれど旅は順調と言えるはずだ。


「いや、まだだ。早くイーストポリティアで討伐隊を組みエンダードラゴンをダウンさせよう。

それまでは安心できない。」


楽観的になりかけた俺の思考をミランの言葉が引き締める。

今はまだ今晩を乗り切っただけだと思い直しそれでもなお助かったと緩んでいる気持ちを遮ったのは今度はレインだった。


「待て、無理だ。

このままだとおそらく俺たちはエンダードラゴンから逃げきれない。」


嫌に真剣な表情で覚悟を決めたとそんな声でレインが話した言葉に俺は耳を疑う。

ミランとリアナも分からないと言った顔をしている。


「確証はない。

だが、エンダードラゴンが倒れていたのは"魔力不足"なんじゃないのか?」


レインの言葉にそれがどうしたと声に出そうとして、唐突に導き出された未来予想に声を出し損ねて口を閉じる。


「それのなにが問題なの?

魔力不足なら、このまま放っておけば勝手にロストしてくれるかもしれないじゃない。」


リアナが数秒前に俺が辿った思考と同じことを口にした。

魔力不足と聞いて最初にロストを連想するのは当然の流れである。

ロスト、魔力の欠乏により肉体及び魔力核自体が存在を保てなくなった場合か魔力核そのものの寿命によって起きるその消滅現象は魔物にとって最も危惧すべきものだ。

当然、どうしたって最終的には避けられないロストのリスクを減らすための術を、あるいは先延ばしにするための術を魔物は持っている。

魔力不足によるロストを回避するための魔物の行動は単純明快、他の魔力を持つ生命体の捕食。


「あぁ、これはまずいですね。」


俺の言葉に、なにがと聞こうとするリアナを遮るようにミランが声を上げる。


「悪いが、俺もあまり頭の回転がいい方じゃないんだ。

なにがまずいんだ?

分からなければ対処のしようがない。はっきり言ってくれ。」


こちらも真剣な声をだしたミランの言葉にレインが促すように俺を見る。

俺が言え、ということなのだろう。


「捕食期だ。」


言葉とともにため息をついて見上げた先で星々が嘲笑うように瞬いた。

今回は止めどころを見失って長くなってしまい、読みにくかったらすいません。

11話目にして漸く新しい登場人物です!


今回はミランのステータスです。

メインメンバーではないためオリジナルステータス以下を省かせていただきます。


ーミランー

Lv.43

職業:騎士、冒険者

クラス:剣士(両手剣)

称号:「蒼穹の騎士団」第三隊隊長

加護:剣聖の栄光の余

属性:草木

適性:剣術

天職:剣闘士

種族:人間


ステータス:

体力 1500

魔力 34

生命力 1300

能力 2100

知力 58

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