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2人の青年はそれぞれ自己紹介をしてきた。
「えーっとまずは、はじめまして。僕は飛翔 恵那といいます。よろしく…こいつと一緒に冒険者してます。一応、黄金の民です。」
飛翔 恵那、少し青みがかかった髪をし、落ち着きのある顔をしている。服のデザインも私と少し共通点があった。ただそれは上半身に来てる白を基調にし、紺色のラインが入ったジャケットだった。
行方不明になった姉を探してる旅をし、冒険者として転々としている。黄金の民といい、特殊な技を使ってここまで生き延びてきた。
黄金の民は特殊な技が使えるってことね。
「俺は香月 乃陰、よろしくな。さっきから室内なのにゴーグルしてて変だって思うかもしれないが、目が見えなくてな。サングラスだと割れる事があって危険だから基本はゴーグルなんだ。まあ、俺も黄金の民だ。」
香月 乃陰、黒髪のくせっ毛な髪質。彼は盲目でスモークガラスで出来たゴーグルをしている。左頬に刺青を入っており、耳にはピアスをつけている。服は濃ゆい黄色の左右非対称の服を身につけ、どことなく格闘家っぽい雰囲気を出している。
身体は細身でありながら恵那よりもがっしりしている。一応黄金の民ではあるが血が薄いため、黄金の民の遺産は使えるが性能は本来の力を発揮できないと言っていた。
黄金の民は…えーっと特殊な技が使えたり、遺産というのが使える。
二人は旅をしている中で出会ってから一緒に行動するようになったこと、エナは自分の生き別れた姉を探していて、ノインはトレジャーハントが目的で財宝を探している。失明したため、視力を取り戻すためであった。二人は冒険者として、いろんなところを転々として、旅費を稼ぎながら移動してるため、世界情勢や民族、文化などについて自然と詳しくなっていったという。
眠兎から見れば、乃陰がゴーグルをしてることについては、正直ダサいと思っていたが戦闘時にメガネだと危ないからだという…アイマスクでもしてればいいのでは、と思ったがそれも見た目がダサいからか…
それにどうやら、ゴーグルの方が目を傷つけないから着用してるとのことだった。
二人は冒険者である為、遺跡の探索やモンスターなどの間引きが主に行って生計を立てつつ旅をしている。探索の一環として私を見つけて保護したというのがわかった。
気を失っていた間、何をされたかわからないけれど、助けてくれた礼だと思うことにした。衣服の乱れもないし、身体に不快感というのもなかったので何もしていないだろう。