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 この凄腕の女冒険者に、3対1で私たちは勝てなかった。あのまま戦っていたら、どうなっていたのだろうと感じた。彼女は本気じゃなかった、そんな気がしたからだ。まあ、私も本気じゃなかったしと思ったりしたが、前に暴走した状態でも勝てるかどうかは正直なところ無理なんじゃないかって感じた。

 このゲームは俺TUEEE系ではなかった、よくわかった。負けイベントだとしても、3対1で手が出てないとかどんなイベントだよ。


 乃陰の記憶では、秋導院美夜という女冒険者は世界の目と言われる程の情報を持っている情報屋だという。

美夜「有名人のゴシップから王国帝国、そして世界の敵の動向まで幅広く扱ってるわ」

 何らかの冒険者同士のネットワークでも形成して、そこから情報を統括しているのかなと思ったりしたがどうやら違うらしい。

美夜「ちゃんと自分で見て聞いて、確かめた情報だからね。裏取りもしっかりよ」


 この広い世界、通信機器というのはあるのかと思ったりした。スパイボットでもあれば、一人でも情報収集可能だしなと思った。


 黄金の民の遺跡は、彼女に発見されたが私達も中を確認し、特に目新しいものは無かった。もうすでに私が手に入れているものだったため、特に反応がしなかったのだ。

 乃陰は肩をすくめ、恵那もちょっとがっかりした感じだった。私は、未発見の遺跡を先に越された事がちょっと納得がいかなかったので聞いてみたら

美夜「企業秘密~」

 とはぐらかされた。私のように遺跡の場所がわかる方法でもあるんだろう…そうじゃないと未発見の遺跡なんて発見するのは難しいと思ったからだ。


 町に戻る帰り道で、私自身が目をつけられているということを聞いた。女冒険者というのだけでも目立つそうで、更に腕っ節も悪くなくいろんなパーティに誘われている二人が新たにメンバーを加えたのが女冒険者というのが噂の的らしい。


 どうやら二人は今まで他のパーティに入ったりしないで旅を続けていたらしい、本来冒険者のパーティは最低でも4人で行動するものだという。私は大型モンスターを狩るゲーム思い出した、なるほどなーと思った。


美夜「だから二人はデキてるんじゃないか?って言われていたりしたのよね。で、そこんとこどうなの?」


乃陰「んなわけあるか!俺は女が好きだ!」

恵那「ひどい誤解だ…」

 乃陰に関しては夜な夜な歓楽エリアに行ってるのは知ってる。まあ、さすがに男を買うとか…


眠兎「まさか夜な夜な男を買いに行ってるんじゃ…」

恵那「それは引く」

乃陰「おい、お前ら…」

 乃陰はキレてきてる。

乃陰「童貞の恵那くん、君は男と女の区別もつかないのかな?」

 おっとー反撃だ~さぁ、恵那はどう返す?

恵那「・・・」


 あ、しょぼくれてる…もしかして本当に区別が付かないんじゃ…


乃陰「わ、悪かった…」

美夜「恵那くんって童貞だったんだ…」


 こうして恵那の情報が情報屋に渡ったのだった。そっかぁ童貞だったんだ…

 そういえば、情報で思い出した。探しものを教えてくれるって言っていたけれど、何を教えてくれるんだろう…


眠兎「あの秋導院さん、教えてくれる情報ってどんなことなんですか?」

美夜「飛翔 那美、恵那くんのお姉さんがどこにいるのか、という情報よ」

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