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36-4作目の世界- 

 今まで開いていた画面を全て閉じ、今テスターとして参加してるゲームについての情報を表示させた。

 テストは何度か行われていて、私が参加してるのは最終チェックのテストだった。ネタバレに関する事の投稿などは基本的にNGとされていなかった。プレイしてみたら記憶喪失状態になるため、関係ないとのことだった。運営側もそれを一番の売りにしていた。


 ゲームの正式名称はレイテッド・ソーディア―、完全火気厳禁の世界で、内燃機関類が機能しない世界。銃火器となどの火薬を用いたものから蒸気機関も含めた、圧縮から開放させる燃焼ガスのエネルギーが成り立たない法則の世界。


 物理法則が現実とは違うのは、銃火器や内燃機関の発達ではプレイヤーが現実の知識をそのまま流用してしまうので制限をかけているとのことだ。その代替として魔石と呼ばれるエネルギーが、燃焼ガスの代わりになっている。

 だが、燃焼ガスのエネルギーと違い使い勝手が大きく異なってくる。前作と同じ設定らしいが、魔法論理ではなく黄金の民が技術の土台を作成した世界である。大きく異なってくるのは、魔法論理が発達してないため、技術力が発達しているということだった。


「車とか通信機器など発達してるのに、銃を見なかったのはそういう理由か…ん、でも銃型の武器はあるのか」

 高速魔磁ガンというのがあるが、弓と比べると圧倒的に使いづらいもので飛距離と威力を上げていけばいくほど本体重量と弾の重量も比例して大きくなり音もとんでもなく大きくなるという…産廃じゃないですか!!!

「光学系の武器…ブラスター系は?!」

 調べてみたが、飛び道具はそもそも出回っていなかった。あるのはビームソードだったが、実態を持たないが出力時に慣性負荷がかかる。常に放出してるため、相手を斬るにしても通常の武器と違って動作そのものに武器の制御に力が必要になってくる。

 武器に重さがなくても、出力されたビームには放出されたエネルギーがあるため振り回すにしても出力に比例して力が必要になってくる。

「あれ…でも、私が所持してる武具はそんなことなかったのは黄金の民の遺産だからか…恵那と乃陰も驚いていたし、特殊なんだろう」

 それについて調べても特に情報は出てこなかった。おそらくレアリティが高い武器だからだろう、いつからか情報そのものが価値を持つようなゲーム性に変わってきた。攻略情報そのものがゲーム内通過で取引されるようになっていったが、ゲーム内の戦争になるのは火を見るより明らかだった。


「そういえば、魔法とか使えるのかな…」

 魔法について書かれていたが、廃れているわけではなく前作同様に使用可能だが触媒や論理など取得する難易度はかなり上がってるとのことだった。

「前作は魔法寄りで今作は剣寄り、ってことなのね…そういえば種族とかジョブとかも見ておこう」

 魔法はあまり流行ってないだとしたら、私の召喚というのはなんだろう。ジョブというのはなく、冒険者や傭兵といったくくりで記されているだけだった。だが、種族に関しては多種多様で人間種の他に獣人種、天人種、妖魔種、亞人種とあるが選べる種族は人間種のみで条件を満たすと他の種族を選択が可能になり、コンバートが可能になると書かれていた。

「これは前作と同じ仕様なんだ…最初から他のを選べればいいのに…あ、それについて言及されてる」


 最初は人間種のみで、種族を変えたいという要望に答えた形になっていた。だが、その方法は秘密だった…条件は自分で探せという徹底ぶりだった。

 それでも情報があまりにも少なすぎるため、情報共有しても戦争に発展しないものであったり、すでに多くのプレイヤーが知ってる事に関しては共有サイトで情報が出ていた。方法は1つだけではなく、いくつもありその中でも転生は装備品や持ち物を失う、転化は装備品や持ち物を失わない、といったものだった。


「転化の方が圧倒的にいいけれど、デメリットでもあるのかな…それとも条件が厳しいとか?」


 どちらも方法については記載されていなかった。


「ですよねー」

 他の種族になれるというのは結構重要な情報だからか…ゲーム内だと黄金の民と言われていて、特殊だと思う。そのうち徐々に判明していくのだろうと思ったが、自分で調べていかないとわからないままの設計なんだろうと思うとそれはそれで面白く感じた。もちろん面倒だなという気持ちもあったりした。


「黄金の民という種族が鍵を握ってるにしても、これだけの技術力はやはり資源が影響してるのかな…それとも他になにかあったりするのかな」

 私はバックグラウンドとなる歴史部分、国の情勢、人種差別、主要兵器、戦争の仕方などを調べりした。特に目を見張るのは、戦争そのものは黄金の民がかなり抑え平和にしていた。しかし、突然消えた事によって世界の敵が各国に宣戦布告し、領地を拡大していった。それに呼応して戦争を始める国も出始めたりし、世界は混乱へと向かっていったのがわかった。また、戦争によってモンスターなどの生態も崩れていき、危険な区域が拡大され、国などが手に回らない仕事は冒険者や傭兵に依頼を出されるようになった。

「基本的にプレイヤーは冒険者ギルドに所属して活動していく流れなんだろうな…」


 冒険者ギルドはいくつか種類があり、戦闘だけではなく調査、探索、採取に調達、お使いといろいろあった。どれも様々な要因でクエスト・イベントが起きるとのことだった。またランクがあり、ある程度高くなると国から認定を受ける、国へ就職も可能だということだった。

 また自分たちで気の合う仲間でギルドも作成可能で、その延長上に建国というのもあった。ただ建国となるとどの国にも属してない場所が必要になってくるため、必然的に場所は限らてくるらしい。また、そういった場所は危険地帯であったり未開の地だったりするので難易度は高い。クーデターといった方法も可能であるため、内部から乗っ取るとやり方も可能だった。


「情報伝達技術はどうなってんだろ…」

 こういったファンタジーにおける噂の広がり方が気になったのだ。調べてみたがどこにも記載がなかった…少し残念だった。


 気がついたら周りがボヤけてきた。

「そろそろ起きる時間か…」


 その日から私は、次にテスターとして入る日まで前作の情報などを含めていろいろ調べたりした。


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