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26-世界観:ソーディアー-

 ソーディアーと呼ばれる世界で黄金の民が残した遺産を巡る混乱の時代。


 世界大異変後があり生活水準が場所によっては中世まで下がった。黄金の国があった場所は一夜にしてなくなり、諸外国に在籍、旅に出ていた者以外は消えた。黄金の民が使っていた技術品は世界中に遺産という形で散らばり、遺跡という形になり世界各地に散らばっていった、また多くは黄金の国近辺に集中していた。黄金の国に近い国は優位性があり、軍事バランスや政治バランスが一変して変わった。


 剣と魔法の技術、主に物理系攻撃が発展した世界、火薬類などの化学反応は威力減衰化されている。弓や投擲などは減衰に含まれない。

 化学燃焼による気球や蒸気機関による圧力もこれに含まれており、科学的な発展は低水準の域になる。


 その中で黄金の民のみ技術水準が逸脱しており、類民族とされる黄色人種はその技術を活用可能だった。しかし、黄金の民が使う本来のスペックより格段に劣る。他の人種がその技術品を使う際は専用のサポーターが必要になる。

 世界の治安、食料などのバランスは黄金の民の技術の保っていた。サポーターも含め、黄金の民が他の民族、人種でも使えるようにと諸外国で活動をしていたのだった。

 しかし、突然本国があった場所がなくなり、世界はその遺産を巡る時代へと突入し、国によっては侵略行為に発展し、侵略され滅んだ国の民は国を失い難民問題へと発展していった。


 その混乱の中、世界を征服しようとする国があった。ただ軍事力にものを言わせ侵略するだけではなく、虐殺行為や非道な行いの限りを尽くしていた。世界共通の敵として認識されるようになり、「世界の敵」と呼ばれるようになった。


 「世界の敵」の蛮行を止め、かつて黄金の民がいた頃の平和を戻すために人々が切磋琢磨する中でプレイヤーとして行動する物語…か


 スタート時には記憶喪失状態であるため、自分の本能にしたがってプレイが出来る。記憶を取り戻すのか、新しい自分を楽しむのか、周りの環境に流されるのか、プレイヤー次第になってくる。


 私はどうやら、記憶を取り戻すを選択してる。ゲーム内で記憶を取り戻す事でイベントは完了し、次のイベントへ進むのだろうと思う。なぜ私は転移させられたのか、黄金の民はなぜ消えたのか、謎を解明していく事で明らかになっていくだろうな…


 システム面ではTPS、つまりは第三者視点とFPSの主観視点の両方だった。あの両方同時に見ているような感覚は新鮮だった。ああいった操作するタイプのゲームはどちらかだったからだ。私はシステムのページを開き説明を読んだ。


 NPCとナビゲーターが存在し、自分が動かすキャラクターはFTPS視点での擬似操作になる。擬似というのは、パーソナルデータを基づいて作成されたキャラクターであるため、日常でできない行動はできない。あくまでも促し、誘導する程度の操作が可能。アシスト機能があり、戦闘時などは感覚が研ぎ澄まされてある程度の予測と予知など知見可能になる。

 しかし、それを感じさせないように一体感を持ってプレイが可能になっているため、あたかも映画を見ている感覚で、かつ自分で操作もしている感覚になる。夢から覚めた後はゲーム内容を覚えてるが、プレイに入ると現実の事を忘れ、ログインしてなかった事を思い出し、プレイを続行する。もう一人の自分は言わば分身とも言える存在としてゲーム内で活動をしている。


 んんんっ!?擬似操作…完全に自分が操作していたような気がしたけれど、それがこのゲームの面白さだったのね。私のパーソナルデータに基づいてるため、ベースとなる自分が選択するような行動をする。夢を見ている感覚のゲーム、という表現が合いそうだなと思った。

 ログインしてない時間もプレイヤーのキャラクターはゲーム内で活動してる、ということは夢が見れない日が続いてもその間はゲームは進行するわけだ。でも、何時間かプレイしないと自動進行しないと書かれてもいた。おそらくパーソナルデータの情報が集まりきってから使えるようになるのだろう。


 リージョンレイテッドワールドと呼ばれるゲームシリーズの4作品目の今作「ソーディアー」は化学反応が現実と違い減衰される為、違う法則が働いている世界だ。そのため、銃といった兵器はそもそも開発できないため、投擲武器や弓といったものが遠距離兵器になる。大量破壊兵器といったものは開発すらされてはいないのも黄金の民による模範秩序を形成したためだ。超技術力による様々な恩恵のもと発展していった国たち、黄金の民がこつ然と消えた後にその遺産を巡って戦争が起きた。

 大多数の遺産を保有した国の行き過ぎた行動が世界から敵と認定された時代に私は今、テスターとしてゲームをプレイしている。この会社のゲームは高評価だったが、興味はなかった。今回、初めてプレイしてみて、かなり面白いと感じた。


 私はその日、帰宅して他のゲームにログインすることなく、ただ眠った。


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