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 観葉植物が四方においてあり、リクライニングチェアでくつろぎながら私はゲームをしていた。部屋の薄暗さを保っていて、空調も適温になっており、湿度もある程度保たれていた。

 目が覚めた時、ひどく憂鬱な気分になった。とはいえ、それは一瞬のことで想像以上に面白かったという思いがこみ上げてきた。調子に乗って、返り討ちにされピンチになり、もうダメかと思った時に助けに来てくれるというのは盛り上がった。


 自分のことだったし、死にたくないと本気で思ったし、やめてほしいと思った。でもそれは夢、ゲームだと目が覚めて理解する、なんて面白いのだろうと感じた。

 

 記憶を擬似的に失ったまま、遊べるというのは今までプレイしたことがなかったからだ。主人公が記憶喪失のゲームはあるけれど、それを実際に自分が本当に記憶喪失と感じてプレイできるのはなかなかない。

 リアルの記憶を持ったままでプレイすると臨場感がない。かといって、擬似的に記憶を失ったゲームは今まであったが、周りの登場するキャラクターやイベント進行が閉鎖的になってしまい。ここまでの規模はなかった。

 夢の中といえど、現実の判断能力をベースにゲーム内の常識とサポートで行動する。現実のしがらみを払拭させる仕様で発売前から心理カウンセラー、認証心理学の権威なども推奨してるシステムだった。問題なのは、年齢制限が精神年齢が18歳以上ということだった。

 そのテスターとして私はプレイをして、一段落して目が覚めた状態になるのかと思い時計を見た。まだ30分しか経っていなかった。テストプレイ時間は1時間、残りは約30分程…もう一度やろうと思った。


 瞼を閉じ、興奮を落ち着かせるように深呼吸を行う。安眠セラピーなのか、落ち着いた香りが漂っている。テスト環境場所が医療機関なのだから、私のバイタルチェックも行っている。何人かわからないが、テスターに呼ばれた人がいて、別の部屋で行っているとのことを思い出した。


 他の人はどんな行動をしてるんだろう…私は普段ではしないような暴力的な行動をしていた。その結果があの惨状だった。あまりいいスタートじゃないな…


 あの惨状後はどうなるのか気になる。気絶したままだし、さすがに敵の増援があったりはないだろうと思う。しかし、倒し方間違えると自爆するとか、怖いな…ゲームの世界観だと火薬が反応しないっていうけれどどういう原理で爆発するのだろう…そのあたりゲームを進めていけばわかっていくんだろうけれど、事前に調べてるのもありかなと思ったりした。


 とはいえ、夢の中にその知識を持って行くことは出来ない。それがこのゲームのルールだからだ、自由度の高いゲームだと現実での技術をそのゲーム内に取り入れて遊べるゲームもある。でも、大抵そういうゲームは資源、資金、人材、技術力といった問題を解決していかないといけない為、経営者向けには人気だった。気軽に遊ぶとなると、より制限をかけられた状態が人気だった。


 でも、このゲーム最初から俺TUEEEと言われるタイプに感じた。記憶喪失というハンデを背負った状態だからある程度、緩和されているのだろうか…だとしたらプレイしていく内に記憶を取り戻していった場合弱くなっていくのだろうか?


 私は悶々としながら、心地の良い香りの中で再び夢に落ちる。


 まだテスター時間はあったから、再びゲームへログインをする。興奮はあったけれども不思議と瞼を閉じるとログインできるのがわかった。

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