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20-

 巡回していたものを全員屠った。残りは広場の6人のみ…こいつらは巡回者を屠った後も動きを変えてはいなかった。


 町の住人を助けようにも、広場に行こうが行かまいが彼らは人質として活用すべく襲撃者に対してコンタクトをとってくるだろう。

 どのくらいの人数で襲撃されているのか相手には伝わっていない状態だからこそ、彼ら6人は広場から動かないでいるのがわかる。


 マップで再度、敵の位置と住民の状態を確認する。


 生き残ってる住民は全員座っている状態、敵6人は周りを警戒している。この武器の出力を最大に上げて横一線してやれば一網打尽には出来る。住民に当たらないように横一線入れれば、立っている敵だけ綺麗に切れる。


 そこでふと、自分の武具が様々な形態に変化し、刃を伸ばす事が出来るなら、何も単一ではなく6人同時に伸ばせばいいのではと考えた。横一線する場合、最初の数人は倒せたとしても後半は避けられてしまう。なら瞬間に射ればいいのではと思った。


 すると、リングレーダーにマルティロックオン可能と表示され、武具の形状も変化した。棒の先端に短い棒が扇状に6つ浮いていた。それぞれ独立して動かせ、先端から刃を出せた。これなら、横に一線しないでちゃんとそれぞれを狙って射ることができる。


 ただ、私はどう相手を倒すかだけに集中していた。画面端のゲージがすでにいっぱいになっており、それが何を意味するのか理解もしてなかった。さっさと倒してしまおう、考えるのはそれからだ。


 私は武器を構え6つの筒を水平に構え射殺す準備をして、広場へ向かった。


 広場に到着した瞬間、リングレーダーのマルチロックオンが反応し、武器もそれに反応し調整される。腰だめした状態からそのまま刃が瞬時に伸び、敵の胸を刺し貫いた。


 私はそのまま上に向け胸から頭にかけて消失させた。


 バタリと倒れていく音、広場の住民も何が起きたかわからない状態だった。マップでは広場にいた6人の生体反応は無くなっており、敵はいなくなったと安堵した。


 棒の構えをといて、刃を無くし住民に対して敵意をないようにした。


眠兎「みんな!大丈夫だ!!!全員倒した!!!!」


 すると住民は歓喜していた。だが、それは一瞬のことだった…突如住民は全員爆散したのだ。

 私は何が起きたのかわからなかった。さっきまで喜んでいた人たちが肉塊になっていた。マップを確認したら生体反応が消えていた。


 しかし、広場の中央に無事な人が一人だけいた。


 彼は笑っていた。

「部隊は私以外が死亡…アーッハッハッハッハァァァ!!!!ふざけやがって…なんなんだよ、てめぇはよ?」

 

 リングレーダーが敵と判定された。隠れていてわからなかったということなのか…目の前の光景に吐き気がこみ上げてくる。


 私はこみ上げてくる吐き気を抑えつつ、武器を構え方をつけようとするが画面端ゲージが溜まりきってそこからメッセージが表示される。


 リキャストタイムに移行、バーサーカーモードを解除します。と…


 その瞬間、私を覆っていた外装は光となって消え、頭部の最初の軽装状態になった。ひどい倦怠感が全身を襲ってきていた。


「おやおやぁ?なんだよぁ、中身は女かぁ…しかもさっきのような危なさはなくなってんなぁ…時間制限の強さか…ってことは死ねよ」


 私は武器を構え、刃を出そうとするが出ない事に気がつく、そして形状も普通の棒に戻っていた。全身から汗が吹き出すのがわかり、目の前がクラクラした。

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