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19-

 盗賊たちは報復に町を住人を虐殺、火を放っていた。盗賊たちは戦闘のプロ集団だったのが偵察型でわかった。


 焼かれ、蹂躙されてる町、辱め、犯され、最後に殺されてる情景だった。私の中で恐怖はなく、あるのは怒りだった。この鎧があれば怖くなかった、小さかった自分が鎧によって大きくなり何者寄せ付けない強さを内から感じ、奢りではなくさっきの戦闘でも敵の動きが遅く感じていた。


 頭部がすっぽりと囲まれてから、戦闘時の体感時間が極端に遅くなる仕組みになっていたのがわかったからだ。それが任意で発動するのと、警戒状態や防衛反応した際にオートで起動するものだった。


 今、町の広場で四肢を切断され、血止めされたダルマ状態の人が犯されているのがマップから見れた。他にもおぞましいような情報が入り込んできた。吐き気や嫌悪感よりも怒りが湧き出ていた。

 激しい憎悪が身を包んでいった。世界の敵に対して、容赦など必要ないと感じたと同時に、ヘルメットの目の部分が形状変化し、より攻撃的な角へ変化した。変化したあと、それはゆっくりと回転した。


 私は、槍を構え町へ踏み出した。刃の形状は十字型に変質した。変質したのを確認すると駆け出し、町の中を巡回してる一番近い敵に飛んだ。巡回してる背後に着地すると同時に、四肢を切断した。

 切断面から血を出さないように槍の刃の出力を変え、焼却に状態にした。刃の形状を変化させた時に、出力や付加機能など変更できることがわかったのだ。両腕がボトりと地面に落ち、背後に何かいると気がついた敵はこちらを向こうとし両脚が切断されていることに気が付かず、ゴロリと転がった。うつ伏せの状態で転げ落ち、脚も左右に倒れる。


「ぐあ…えっ?」


 地面に顔が付き声を漏らした後、何が起きたかわからない状態で頭を動かし、背後を見ようとする。私はその背に足の乗せる、ボキりと音がした。


「あぐっ、ぐ・・・はっ」


 どうやら背骨が折れて、それで死んだらしい。思った以上に自分の武具による補正があることを感じた。

 そして、異変が起きたのがわかった。マップに表示された識別した敵の反応が一斉に変化したのだ。

 どうやら、互いの状態を知ることが出来るのがわかった。これでさっき追撃者が2人きたのだろう…だが変だ…3人とも殺したのに、警戒していなかったのはなんでだろう…

 もしかして、跡形もなく殺したからだろうか?


 マップを確認すると一番近い巡回してる敵がすぐ迫ってきてるのがわかった。ため息を吐いた。クソムシが…


 頭部のヘルメットからバシュゥと音と共に白い息が出る。


 私の思考、感情はこの武具に侵食されていた。ゲージが表示されて徐々に侵攻してるのがわかった。それでも私は迫ってきてるクソムシを排除すべく、行動を移した。


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