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001 プロローグ

この作品に期待するとバカを見ます。

プロローグ

2122年2月 過剰な採掘により地球上から原油が消滅。 


2232年4月 地球に残された石油資源を巡り、第三次世界大戦勃発。8年後の2240年11月終戦。世界中で難民発生。中東で大規模の地盤沈下。死者多数。



 男は小さな部屋で目を覚ました。彼はすぐに服を着替え、部屋を出た。余計な動きは一切なかった。部屋の外には、男の部屋よりも少し大きい部屋があった。利用者が「食堂」と呼ぶその部屋には、小さなテーブルと椅子が一つずつ置いてあった。それ以外何もなかった。


 男はそこに座り、しばらく目を瞑っていた。数分して、女が男の部屋の反対側のドアから入ってきた。女はパンと具の無いスープが載ったトレイをテーブルに置いた。テーブルは、部屋の内装と同様に一切の飾り気がなかった。


「団長から招集がかかっているわ。午前11時25分に待合室まで来て。」


「ああ」


女はそれだけ話すと、部屋から出て行った。男は数分で朝食を平らげ、支度をして部屋を出た。時計は10時40分を指していた。目的地までの距離を考えると、確実に間に合わない。それでも男は部屋を出ると同時に走り出した。全力疾走である。しばらくして、出発したときとさほど変わらないスピードで男が部屋入ってきた。テーブルの上の財布を掴むと、再び走っていった。


~市内某所~

 待合室と呼ばれる部屋に男が入ってきたとき、彼は疲弊しきっていた。時刻は11時27分。ギリギリの遅刻であった。肩で息をして、ふらふらとその場で足踏みをしてバランスを取っていた。


「遅刻よ。最低ね。」


 朝の女が言った。


「もう団長は執務室で待っているわ。早く行きなさい。」


男は女を恨めしげに睨み、執務室へと通じるドアを開けた。

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