イヤリング
掲載日:2026/08/12
地元の祭りを見にゆく約束をしたから
久し振りに自転車に乗る
夏の熱気にタイヤの空気圧は見事にヘコんでいた
タイヤに空気を入れて
サドルの位置を調節をした
それだけでもう汗が出たけれど
自転車を走らせる風が涼しく感じられた
川橋を渡る
祭り囃子が聴こえてくる
待ち合わせのLINEがはいる
心には待っている歌があることにも気づく
川面は夕日に輝いて 赤蜻蛉の羽根のような瞬きとなってゆったりと流れてゆく
今日はお祭りだよ
今日はお祭りだから
イヤリングは揺れるものをつけた
イヤリングには君の名前をつけた
君に耳を摘まれながら走る自転車
太鼓 お囃子 鳴子 音楽
鼓膜を叩くよ
カルナバル カルナバルだから
リズムを取るたび 耳もとで揺れる
あたたかな 音響が心にも流れてくる
耳から脈を取ってくれている指先はゆれている
ずっと澄ませて待っているからね
耳もとで歌っておくれ
耳もとで笑っておくれ
見上げれば
またひとつ知らなかった空が見えた気がした




