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未定  作者: 大倉
崩落、聖戦、■■
42/50

4:■■

時間を掛けるのが一番まずい、増援が来る前に片を付けたいが…


『【二十一つの星(ステラ・アクアリウス)】』


――――

大天使へ飛んで行った剣は

――――


「パキン」


――――

という音と共に白いモザイクが掛かり、大天使に刺さる事無く落ちていく。

――――


…通らないか。だが勝機はある。割れる音が鳴っても私に適用されていない、となると物量で誤魔化せば近づいても攻撃を食らわずに動ける…可能性は高い。


というか随分と毛色が違くないか?これまでの大天使はある程度"光"に関連してた。でもこの大天使は未だ光を一切使ってこない。…それに、環も三重じゃなくて一つだけだし。


……気にしても仕方ないか。何なら、攻撃手段が少ない事を喜ぶべきだ。


――――

剣を大天使へ飛ばしつつ、刀を構えた渚が大天使に切り掛かる。

――――


「パキン」


…よし突破、刀も大丈夫だな。


――――

渚が刀を振るのと同時に、大天使が足で刀を受ける。

――――


…硬い、拡大(セキ)が使えてないから斬れなくなってるか。


――――

数秒鍔迫り合った後、互いに弾き合い距離を取った。

――――


…やっぱり膂力は同じぐらいか。このまま戦っても私に碌な有効打が無い以上、行動不能にされて終わりそうだ。


煤…を使うにしても、流石に私だけじゃ無理だな。とりあえず、このまま【二十一つの星(ステラ・アクアリウス)】で時間を稼ぐ!


――――

物量で押す渚の攻撃は時折大天使の能力から漏れ、数百に一本程度ではあるが幾つかの剣が大天使に刺さった。

――――


「パキン」


――――

渚の環が唐突に消えた。

――――


!?魔力切れ…じゃない、環自体が使えなくなった……のか?


前みたいに盾で受け身を……


…おい嘘だろ盾が出ない。もしかしてこれ、魔術自体が……


――――

落下する渚の体を、誰かが受け止める。

――――


『ウァサゴは渚ちゃん連れて下がって!【鎌風(クイスト)】!』


…ブエルとウァサゴか。…


『悪いブエル、魔術が使えなくなった。』

「―――――――、――――――」

『悪いウァサゴ、音が聞こえてない。』

『…動けるか?』

『魔術が使えない以外は大丈夫だ。』

『ブエル、渚と俺に魔術。それと陽動。』

『はいはい。【祝い言(ネクト)】、【恨み言(レクティ)】、【冽球(ハイシス)】!』


――――

ウァサゴの動きが俄かに速くなり、大天使の動きが少し鈍った。同時に、氷柱が大天使へと飛んでいく。

――――


『パキン、って音がしたら注意してくれ。今の所は五感、第六感、魔力回路がやられた。使えなくなった所には白いモザイクが掛かってる。』

『…お前の耳のそれはその所為か。』

『ブエル、できれば物量で押してほしい。数があれば幾つかは当たるから。』

『了解。』


――――

ブエルの出した氷柱の大きさが小さくなり、代わりに量が増えた。

――――


『…俺がお前を背負う。止めはやれ。』

『分かった。』


――――

渚を背負ったウァサゴが大天使の背後へと回り込んだ。

――――


『行け!』


――――

渚がウァサゴを踏み台にし、その勢いで渚が煤を振りかざす。


煤は大天使の左腕、そして下半身を斬り落とした。

――――


…くそっ、躱された!頭から両断を狙ったんだが……それでも損傷は大きい、あと数回殴れれば……




――――

その場に居た四人に、強烈な悪寒が走る。

――――


!…なんだ……?


――――

大天使の体は既に限界を迎えている。

――――


…魔力が戻った?第六感…と聴覚も戻った…ついでに味覚も……だが、何故今?


――――

蛙の子は蛙、という様に

――――


……とにかく飛べる、もう一撃…!


――――

神が作った物も、また神になる事が出来る。

――――


届け……!


――――

それが意図した物だとしても、意図していない物だとしても。

――――


パキン


――――

神権は、誰の手にも渡る。そういう法則の基に成り立つ物だ。条件はあるけど、基本的に僕は平等だよ。

――――


「ごぷっ」


…何……


――――

人の身で神に挑む、それは殆ど不可能だ。

――――


…内臓……?確かに…指定…は出来るだろうが……


――――

でも、偉業を為してこその神様さ。応援してるよ、■■。

――――

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