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未定  作者: 大倉
魔術に関して
35/36

夜明けを迎える空

皆様リンバス9章見ました?

感覚が広がっているからなのか、辺り一帯に居る人の気配が手に取るように分かる。だからこそ、目の前にいる者の()()()()()()()()()事に驚いている。


…どうすればいい?


「任せておれ。」


本から老人が出てきた。


「――任せて良いんだな?」

「手出し無用、儂の事じゃから気にせんでよい。行け。」

「…分かった。」


そうして私は、倒れていた凜と怜を連れて、ソーゲムの外へ出た。







まあその後、諸々の回収をする為にすぐに戻ってくる事になったが。




今回の主目的である、「魔術師の確保」という目的は残念ながら一切果たされる事は無く、何の収穫も、何の損耗も無くこの件は片付いた。


ソーゲムに居た魔術師たちは軒並み魔力を失い…その内の大半は、数日の内に命も失った。


死因は衰弱死。先代局長の北螺が死んだ…つまり、【夢追い人(セトラ・リーム)】が解けた瞬間、その大半が一気に衰弱、そのまま殆どが死んでしまった。


数名は亮と凜(ソーゲムから連れ出したら起きた)の尽力によって一命を取り留めたが…その数名の魔力は先にも言った通り完全に無くなっていた。


「――これが事の顛末だ。」

「こっちに被害が無かったのが幸いだが……どう見る?柳。」

「…此方の状況が整理出来ただけでも良しとしましょう。少なくとも、全面戦争時に後ろから仕掛けられる事は無くなりましたし。」


何があったのかの説明の為に、私、枯沢さん、六殿さん(ヘイヴンの大隊長らしい)と話す事になった。本当は私じゃなく凜を呼ぶつもりだったらしいが…今の凜は忙しいから、私が代役で呼ばれた。


「全面戦争…と言うと?」

「そろそろ、反攻に転じようかと。隊長にも進言していますが…当分は時間が掛かりそうですね。」

「なら、私はその間に仕上げとこうかね。武器の調整とかして欲しかったら言いな。」


…!


「天使…いや、大天使か。行って…」

「いや、大丈夫です。」

「…大丈夫じゃないだろ。」

「進行方向がオレスタルですので、隊長が相手します。」


………


「落ち着きな。…隊長は強いから、大天使一体ぐらいなら相手取れる。あんたもそうだろ?」

「……分かった。」


ソーゲムを出て既に数日が立っているのに、未だ感覚が広がったまま閉じない。少し慣れてはきたが…


「…はあ」


…結構疲れる。何れ慣れはするだろうが、それまでは苦労しそうだ。


「…ここ数か月で、六体の大天使が確認され、その内五体を討伐しました。」


鏡、這う光、熱、粒子…私が相手したのは四体、粒子と同時にもう一体…これは逃げた…六体目は今来ている奴か?…


「まだ戦闘中の相手を討伐に数えるのはどうか…と…」


…大天使の気配が消えた。


「…今ちょうど、隊長が大天使を倒した、という報告が来ました。」

「……悪い、続けてくれ。」


…この人をフロントに常駐させてれば全部済んだんじゃないか?


「やむにやまれぬ事情があるんですよ。色々とね。」

「…閉じてるつもりなんだが。」

「漏れてますよ。思考を閉じるのが苦手なんですね。」


……もしかすると、閉じるも何も無いんじゃないのか?


「…閉じ方が悪いんじゃないかい?引き戸を押してる、みたいな。物の例えだけどね。」

「――私の事はいいんから、話を戻してくれ。」







…話し合いの結果…現在のごたごたが片付き次第、東へ向かう事になった。

現在、アウトサイダーに所属している百数名、及び各隊長達。それに魔術局、そして……


「…久しぶりだな。」

「よう嬢ちゃん!元気してたか?」


…バルバトス達、ヴィグラントの面々。


「ウァサゴとブエルは?」

「ウァサゴはベリアルとあっちこっちに声を掛けてる。ブエルは…調整中、と言った所か。」

「…改めて、また会えて嬉しい。」

「こんな狭い世界なんだ、生きてりゃ会えるもんだろ。」

「…まあ、それはそうだが…それでも、だ。」


「…嬢ちゃん、変わったな。」

「そうか?」

「ふむ…前より、人間臭くなった…か?」

「褒めてるか?」

「…変わった、としか言っとらんぞ。だが、良い変化ではあるんじゃあないか?」

「――ならいいか。」

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