第六十七話 まるでスクールアイドルのような円陣で(嫌々)カチコミに行くぅ(´・ω・`)
「うるさい、当然だろウサ!」
まだ自己紹介もしていないのに、ウサ耳少女からドロップキックをお見舞いされた。
「いつつ、痛ってぇな!」
だが大したダメージはなく、すぐ起き上がって反射的に殴ろうとする。
が、ウサ耳少女が視界に入った途端に動きを止めた。
「こ、これは!!」
雪のように白い髪をツインテールにしてウサ耳をより強調するようなヘヤースタイル。very good!
ルビーのように赤く、ルビーのような輝きを放つパッチリお目々。amazing!
そして何より、お尻からちょこっとはみ出ているもふもふのまん丸い尻尾。highest!
「素晴らしい。この体はもはや芸術の領域」
「キモいウサ、いつまで僕の体をじろじろ見てるウサ!」
「ぶっ!!」
ただ芸術観賞をしていただけなのに、またもやドロップキックされた。
ただし今度のは威力マシマシ、衝撃少なめだったので、その場で倒れて痛みで転げ回る。
「痛ぇええええ!」
「リンリンちゃん、こんなやつ本当に連れていくのかウサ?」
「もちろんです、ねえお父――ミイナ様」
「ええ、性格はともかくジンは主戦力よ、アザセルと一緒に城で待つなんて勿体無いわ」
ピクピク。
嬉しい言葉に耳が反応して、転げ回っていたのがピタリと止まる。
ミイナから正式にメンバー入りを認められた!!
他にもアザセルさんが城で待つとか言ってたが、すぐどうでもよくなる。
「やったぜ!」
痛みを忘れて横になったまま、伝説のポ◯モンゲットしたトレーナーのようにガッツポーズをする。
最近よく引かれていただけにめちゃくちゃ嬉しい。
「嬉しい、嬉しすぎる」
嬉しすぎて今ならなんでもできそうだ。
例えば空だって自由に飛べたり、ポ◯モンリーグに優勝したり、巨大な隕石から地球を救ったり、ミイナに告白してオーケーもらえたり!!
「とりあえず告白だけでもやってみよう」
え、いつの間に起き上がったの!?
と、驚かれてもおかしくないくらいのスピードで素早く起き上がり、イケメンパワー120%でミイナに告白した。
「ミイナ、俺、お前の事ずっと好――」
「モタモタしてないで早く出発してください、こうしている間にも陛下は、陛下はドラコに生贄にされているかもしれないのですよ!」
アザセルさんの必死な声で、俺の告白はかき消される。
アザセルテメェ! なんで邪魔した!
俺はアザセルさんを睨みつける。
が、アザセルさんは僅かに眉毛を上に動かしただけだった。効果はいまひとつのようだ。
「……そうね、アザセルの言う通りだわ」
俺がアザセルさんを睨みつけていると、ミイナが拳を前に突き出した。
と、同時にリンリン、天使、おじさん、ウサ耳少女が同じように拳を突き出して五角形を形成した。
は? なんじゃこりゃ!?
「え、え!?」
突然の行為に、わけもわからず俺は混乱する。
「ほら、ジンも早く拳を出しなさい」
「ジンくんのはここに出してね❤️」
「ジン様、拳を前に、ですよ」
「遅いウサ、とっとと拳を出すウサ」
「お、おう」
催促されたので、とりあえず拳をみんなと同じように出す。
これで六角形となったが、一体何が始まるんだ?
「『ドラゴン王国』にカチコミに行くわよ、覚悟はいいかしら?」
「「「「サー、イエッサー!!」」」」
ミイナの言葉に、俺を除く全員が答えた。
「ミイナ隊ーーーーーーーー!!!」
「「「「ゴーーーーー、イエッサーーーー!!!」」」」
俺を除く全員が叫ぶと同時に、拳をガチンとぶつけ合う。
「え、ええええええ!?」
今日から12月
1年経つのが早すぎる(*´ω`*)




