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異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーとガイコツの森
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年末の視察


 第1王子カイルの葬儀が終わると、エミールは急激に忙しくなっていた。



全然働く気にならないコルトの代わりに、



エミールはカイルの仕事を引き継ぐことが多かったからだ。








『コルトの代理』として。








その年の年末も近づいた12月。エミールは『中継都市コナ』から



南東へいくつか村を回り、『ホーンズ山脈群』の北端からまっすぐ北上、



『首都ダブリン』へ戻るという視察ルートに出ることになった。



およそ2週間の予定である。








これは忙しくて視察の予定が消化できなくなったエミールが



一気にまとめて見て回ろうと企画したものだった。



特に病魔によって領土でどのくらいの被害がでているのか、



村はどのような対策をしているか、実地で見て、声を聴きたかった。








カルタスはエミールの護衛として準備を進めていたが、



騎士団本部からおかしな通達があった。



カルタスを指揮官としたいつものメンバーでなく



新人の騎士4名とカルタスという構成にするという内容だった。








カルタスは不審に思った。しかし、騎士団本部は



『今回はさほど危険があるとは思われない。



今のうちに新人に経験を積ませたい』という言葉を繰り返した。








カルタスは納得いかなかったが、新人4人の名前を聞いて



承諾することにした。それはカルタスが訓練所で教えていた



訓練生の中でも将来有望な4人だったからだ。








(なるほど。この4人はそんじょそこらの奴には負けん・・・


足りないのは経験だけ・・・。2週間の視察、野外の行動、装備の切り替え、


見張りの経験、確かに得るものは多いだろう・・・)








確かに冬になれば盗賊の行動は激減する。人々が移動しなくなり



空振りに終わることが多くなるからだ。








「どの道、騎士団本部がすでに決定を下している。


俺だけがいくら反対したところで覆りはしない。


むしろ、新人がこの4人であるだけ他のやつよりマシというもの・・・」










(C)雨男 2021/11/07 ALL RIGHTS RESERVED







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