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異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーとアルカ大森林 2
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番外編 黒電話


 ここはアステラの部屋。








玄関わきに黒電話がある。黒電話にはムラサキが作った、



かわいい手作りのカバーがついている。



その黒電話が今『ジ~コココ』となごむ音を立てていた。








「あ。閻魔様ですか? アステラです。今、よろしいですか? 


・・・今回は色々とご尽力下さってありがとうございます。・・・はい。


おかげさまで、あの胎児は無事に生き返って、生まれたようです。


・・・ええ、・・・はい、・・・本当に幸太郎は頑固で・・・。


いえ・・・。いえ、本当に無茶なことを・・・。


そ、そんな、笑い事ではありませんよ・・・もう・・・。


え? ち、違いますっ。そんなんじゃありません! 


冗談がすぎますよ閻魔様・・・。はい。このお礼はいずれ改めて・・・。


はい。・・・はい。・・・今回は本当にありがとうございました・・・。


では失礼いたします・・・」








黒電話が『チンッ』と音をたてる。





「閻魔様の助力が得られて良かったですね。アステラ様」





ムラサキがお茶を淹れて、ちゃぶ台に置いた。





「さすがに閻魔様の助力が無かったら、


あの胎児の魂は見つけられなかったわよ・・・。


冥界は広すぎるからね・・・。


それにしても、全く何やってんのよ幸太郎は・・・」





「すでに死んでいる胎児を生き返らせようって、


無茶なことを考えますよね・・・」





「前代未聞よ! そりゃあ、確かにへその緒は


『どこまでが胎児の体で、どこからが母親の体か』


なんて決まっていないわよ。元々、胎児自体が母親の細胞を


基にできてるんだから、明確な境目なんてあるわけないわ」





「幸太郎君は・・・。『交信』が空振りしたことで、


まだ死んでないって判断したみたいですけど・・・。


その後の『陽光の癒し』が空振りしたことで


生きてないってこともわかったはず・・・。でも幸太郎君は・・・」





「あいつ『へその緒から細胞一個づつ再生させる』って


選択をしたのよ・・・。あきれたわ。


何万回『陽光の癒し』を使うつもりだったのよ、あいつ!」





「しかも、幸太郎君は途中から気が付いていましたよね・・・」





「ええ・・・。『太陽神の加護』で太陽魔法は無限に使えるけど・・・。


自分の魂と命が先に耐えられなくなって死ぬってことにね・・・」










(C)雨男 2022/02/012 ALL RIGHTS RESERVED






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