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異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーとアルカ大森林 2
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魔猿族


「そうだな。条件的には申し分ないな。ジャンジャック、どうだ?」





「ああ、俺も異論はない。C級なら間違いなく戦力になるだろう」





『決まったな』とグレゴリオがまとめると、エンリイに向かって言った。





「じゃ、エンリイは今日から幸太郎殿のパーティーのメンバーだ」





「やったあ!」





「うん・・・ええっ?」





「ん? 幸太郎殿はさっき『条件的には申し分ない』と


言ったではないか。エンリイからの条件は提示されていたから


契約成立だぞ? 今さらひっくり返すのはやめてくれよ?


ダンジョン破壊する仲間なんだから、揉め事は困るぞ・・・?」





「う・・・。ま・・・あ、そ、そうだ・・・な・・・」








(てっきり、エンリイは『ダンジョン破壊のパーティー』に


入れて欲しいという意味で、言ってると思ってた・・・)





幸太郎の頭はぽんぽこぷーだ。








幸太郎はエンリイを『鑑定』してみた。



エンリイ。19歳。レベル41。HP45。MP45。



だが、幸太郎の目をひいたのはジョブと、種族だった。








種族:魔猿族


ジョブ:魔猿闘士








「魔猿族・・・?」





幸太郎は思わず声が出た。エンリイが驚いた顔をする。





「え? なぜそれを・・・? ボク、まだ言ってないよね・・・?」





『しまった』と幸太郎は思ったが、後の祭り。



聞いたことも無い珍しい種族に、好奇心が前に出てしまった。





「あ、うん。えー・・・実は、ちょっと俺、


珍しいスキルを持ってるんだ・・・あは、あはは」





「幸太郎、その辺はシェイクダウンの時に説明してくれよ? 


俺とゴリオも隠してるスキルを公開する。いい機会だろ。


ダンジョン破壊はお互いの情報の共有が必須だからな」








メンバーも揃ったところで、ジャンジャックが



これからの予定を全員に指示した。





「幸太郎、モコ、エンリイは小狼族の村へ行ってくれ。


今日は俺とゴリオで下調べをする」










(C)雨男 2022/02/09 ALL RIGHTS RESERVED





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