撃ってヨシィ!
「幸太郎君、『復活』はなるべくあてにしないでね?
一度死ぬことに変わりは無いし、死んでる間は完全に無防備ですから」
「わかりました。命は大事にします・・・。
それにしても、アステラ様・・・」
幸太郎はさっきの小惑星を見た。真っ二つになって漂っている。
「なんなんですか! あの滅茶苦茶な威力は!
宇宙戦艦とでも戦えっていうんですか?!」
「どう?! 見た?! すごいでしょ!? これがあたしの『神虹』よ!
これに比べたら地上の全ての魔法なんてオモチャ同然よ!!」あひゃひゃひゃ
「凄すぎて使いどころが無いでしょーが!!
こんなの撃ったら地形が変わりますよ!!」
「・・・いいのよ? オーガスとかリーブラの馬鹿の教会に撃ち込んでも・・・
『見なかった』ことにしとくから・・・」
「よかないですよ! 大量破壊兵器ですよ、こんなの!」
「あとで『成仏』させとけば平気だって・・・ね?」てへ
(だめだ、この女神・・・)しくしく
「さあ、これで伝えることは伝えたかな? じゃ、部屋に戻ろっか」
アステラが指を振ると空間に黒いゲートが開く。
アステラがゲートをくぐろうとすると
ムラサキがためらいがちにアステラに話かけた。
「あ、あの。私、ちょっと幸太郎君に話しておきたいことがありますので・・・
いいですか・・・?」
「!・・・」
アステラはくすっと笑うと許可を出した。
「いい? ご休憩までよ? 宿泊はなしだからね?」
「ち、違います! ・・・もう」
「じゃあ先に戻ってるわよ~」
アステラはゲートに消えた。
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