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異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーVSエルロー辺境伯 4
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もう疲れた


「じゃあ、やっぱり辺境伯の後にブロトの順番か」





「だが、そうすると子供たちはどこへ行った? という話になる・・・」





「なら、黒フードが2人。さらにネクロマンサーと獣人の女の子で、


合計4人じゃねーの?」





「うむ。俺もそう考えたが、そうすると


『なぜ黒フード2人だけで逃げた』のか、ネクロマンサーと獣人の女の子、


そして子供たちは何処へ行ったのかがさっぱりわからない。


合計4人いたと仮定すると、その逃げた黒フードは


なぜブロトの襲撃に参加しなかったのだ?


そして何故、ネクロマンサーと子供たちと別れて2人だけで逃げたのだ? 


辺境伯の警護を皆殺しにする力があるなら


4人で門を突破すればいいではないか」





「支離滅裂だな・・・。さっぱり意味がわからん・・・。


ゴリオ、何かわかるか?」





「いいや・・・。俺もさっぱりだな。確かに4人いるなら、


そのまま全員で門を突破したほうが簡単だ。


いくらなんでも門の警備兵が辺境伯の警護より数が多いわけがない。


ブロトが先に襲われたのか、辺境伯が先に襲われたのか、


それすらはっきりしないな。


犯人の数も全くわからん。2人組なら、子供たちを連れずに、


奴隷を開放してから、2人だけで逃げ出したってことか? 


4人組だと片方はブロトの襲撃に参加せずに一目散に逃げだして、


もう片方はブロトを襲って奴隷を開放。


しかし、子供たちはどちら側も連れていってない。


町に潜伏・・・の意味も無いか。


それほど強いなら夜に門を突破して悠々と国境を越えてるだろう。


それに『失敗だ』と『ここにもいない』は何を指しているんだ?」





警備兵は溜息をついて、さらに付け加えた。





「実はな。ブロトのメイドが言うには


『出直しだ』とも言ったそうだ・・・」





「はあ?! 出直しだって?! じゃあ、そいつ、


また戻ってくるってのかよ!」





「おいおい、これでは入ってくる人間に注意を払ったほうが


いいのではないか?」





「うう・・・。もう、わけわかんねえよ・・・。


手がかりが無いんじゃなくて、情報が多すぎるんだよ。


しかも、はっきりした筋道の繋がりは全然無い・・・。いや、


お前たちの証言には感謝するよ。


黒フードは子供たちを連れていなかった。


それは信用しよう。しかし、これははっきりした経緯の


報告を書くのは無理だな。どうにも、つじつまが合わない・・・。


もう、なんか疲れてきたぜ・・・。


多分、一週間以内に首都から調査官がくるだろうってのに・・・」








かわいそうな警備兵。証言を聞いて、



相談している相手が犯人の一味なのだ。










(C)雨男 2021/12/25 ALL RIGHTS RESERVED






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― 新着の感想 ―
[一言] 可愛そうな>>>>かわいそうは可哀想やよ
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