表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーVSエルロー辺境伯 3
287/1070

怪しい!


「ああ、実は町でちょっとした騒ぎがあってな」





「騒ぎ? そういや、なんだか歓声があがったようだったが?」





「歓声ではないわ。お前らは聞いてないのか?」





「いや? 俺とゴリオは夕方からずっとここで釣りをしてたからなあ」





「ふーん。夕方からか、一応、外出許可証見せてもらっていいか?」





「おう。ほれ、許可証。・・・ついでにギルドカード・・・だろ?」





ジャンジャックとグレゴリオは許可証とギルドカードを取り出した。



グレゴリオは内心ほっとしていた。





(やれやれ、やっと、こちらに疑いの目を向けてきたか・・・。


騎馬隊が来ないのかとちょっと心配したよ・・・。


さっきの軽装備の兵が戻ってくるのを待つのは、


あまりにも不自然だからな)








「確かに夕方に門を出ているようだな。・・・釣れたか?」





「ああ、まあまあ釣れてるぜ。大きいのは大体俺が釣って、


小さいのはゴリオだな。ま、腕の差ってやつよ」





「俺は食うほうが得意なんでな。おいしいとこだけ頂くさ」





騎馬隊の隊長は魚籠の中を見せてもらった。



確かに大小合わせて30匹くらい入っている。



種類もバラバラ。ほとんどの魚はビチビチ跳ねて生きが良い。





(うーん、確かに釣りをしていたようだな・・・。


いや、誰か、代わりの者を雇って、そいつに釣りをさせて・・・


だめか、ジャンジャックも目立つ奴だが、


グレゴリオはさらに目立つ・・・。門の前の行商や旅行者に聞けば、


目撃証言は簡単に取れるだろう・・・。外出許可証も偽造ではなさそうだ、


当番の番兵の証言もすぐに取れるだろう。黒フードと接触してるから、


グルかと思ったがこいつらは『シロ』・・・か? 


いや、状況からすればこいつらが犯人の可能性が一番しっくりくる!)





騎馬隊の隊長はにこやかに話を続けた。





「ふふ、いいな。うまそうだ。俺もこんな状況でなければ、


一匹分けてもらいたい所だがな。


あいにく大騒ぎでそうも言っておれんのだ」










(C)雨男 2021/12/18 ALL RIGHTS RESERVED





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ