魔法とスキル 3
『鑑定』は対象を決めてスキルを発動すると、それについておおまかな説明が
見えるというもの。
「例えば、こっちの世界では火を起こすのがまだ大変なんです。
魔法で火を作ることもできますが、ほとんどの市民は朝に火を起こしたら
寝るまで消しません。火を起こすのに火打石や火口を使いますが、
もし幸太郎君が火打石を見てそれが何かわからなかったら、
周囲の人たちは必ず幸太郎君を奇異な目で見ますよね?
だからそれを補うために『鑑定』スキルを作りました」
「なるほど。誰もが知ってて当然なものを、いちいち質問していたら
トラブルの種になりそうですね」
「最初のうちは多用することになるはずです。
では次は『マジックボックス』ですね」
『マジックボックス』は対象を亜空間に収納できるスキル。収納した時の状態で
保存されるため氷も融けない。食料も腐らない。ステータスから
『マジックボックス』の中身を確認できるようになっている。
「旅をする幸太郎君には必要なはずです。マジックボックスと唱えると
入り口が開きます。馬車や船といった大きなものも接近した状態で
『吸い込めマジックボックス』と、命じれば吸い込むことができます。
ただし生きてるものは収納できません」
「なるほど。・・・最後はいよいよ死霊術ですね」
(C)雨男 2021/11/02 ALL RIGHTS RESERVED




