ロープは何束?
「ん? 幸太郎は奴隷が欲しいのか? わしが手配してもいいぞ?」
「違いますよ・・・。実は奴隷の人たちには申し訳ないのですが、
こっちの都合100%です。囮とかく乱に使おうと思っています。
ブロトは合計で6名と言ってました。
もちろん奴隷には犯罪で奴隷階層に落とされた者も
いるでしょうから、全員ついてくるとは限りませんが・・・」
「ふむ。6名追加で載せるとなると・・・
もう一回り大きい馬車がよかろうて。
では合わせて馬も1頭からロバ2頭に変えておこう。
スピードは出ないが、扱いやすいし、力はあるぞ」
「すいません。無理を言いまして。助かります」
「いいさ、どちらもわしの店で扱っておるわい。
さっそく使用人を使いに出してロバを準備しておこう。
わしは馬車のほうへ行ってくる」
ここからは全員でお互いの予定にそって物資の確認をした。
剣は盗賊から奪ったもの。仮面、たくさんのロープ、
黒いフード付きのコート4着、酒の樽2つ、空の酒の樽6つ、
釣り竿、大きな魚籠、油壷、手押しの荷車、
3本フックの投げアンカー、木製プレート、服や靴・・・など。
シミュレーションしてみたが、どうやらこれで揃っているらしい。
「よし、ではジャンジャックたちはアンカーとカカシを
作って用意してくれ。俺とモコはロープを切って準備しよう」
「ご主人様。ロープはいくつ用意しますか?」
「メイドはできるだけ殺したくない。
警備でも投降する者はいるかもしれないが・・・。
かといって、あまりに生存者が多いと
中には降参したふりをする者もいるだろうし、
50束くらい・・・かなあ」
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