順番に門を
「依頼達成の報告をして、報酬を受け取ったら、
俺とゴリオはギブルスの所へ向かう。
幸太郎が欲しがってるものは、おそらくギブルスの
持ってる各店舗で手配できるはずだ。揃えておこう」
「では、ギブルスさんのところで落ち合おう。
そして、そこで最終確認だ。決行できそうなら、作戦開始。
情報が足りなかったり、物資が揃わなかった場合は一日延期する。
ジャンジャック、グレゴリオ殿、何か付け足すことはあるか?」
「いや、ないな。ゴリオは?」
「俺も無い。では始めようか。ここからは一緒にいる所を
できる限り見られてはならない。
まず、俺とジャンジャックが先に門を通る。
幸太郎殿はギルドカードがないので、通行料は2人で金貨2枚だ。
今のうちにポケットに移しておくといい」
ジャンジャックとグレゴリオは立ち上がると、門へ向かった。
「モコ、昨日の練習、憶えているな?」
「大丈夫です。幸太郎様の演技に合わせて見せます」
「では、いくぞ。決して役を忘れるな。絶対に熱くなるなよ。
必ず、モコに出番はやる。その時は思う存分暴れろ」
「はい。その時まで、溜めておきます」
幸太郎はボートを『マジックボックス』に入れた。ふと見ると、
門のところでジャンジャックが番兵に軽く手を挙げて
中へ入っていくところが見えた。さあ、幸太郎とモコの番だ。
(C)雨男 2021/11/28 ALL RIGHTS RESERVED