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異世界徒然行脚 『Isekai Walking~nothing else to do~』  作者: 雨男
ネクロマンサーVSエルロー辺境伯
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大前提


 幸太郎はちょっと面食らった。2つの意味で。





1つ目は当然、彼らが協力を申し出たことだ。



報酬の話は出ていない。





2つ目は、グレゴリオが『村人の参加が困る』理由を、



この短時間で理解していたからだ。








モコと幸太郎にしかできないこと。



それは『人狩りから逃げ出したモコを幸太郎が捕まえた』



という設定の芝居だった。



モコを捕まえたという役は村人にはできない。








そして人狩りがユタへ向かうチームと、



コナへ向かうチームに分かれたからこそ、



奴隷商人は『人狩りから逃げ出したらしい獣人の娘』に



興味を持つはずだ。



必ず奴隷商人と面会できるだろう。








村人はどうしても、情報収集の邪魔になる。



なぜなら初めから『救出に来た』ことがバレると、



『敵は小狼族』とはっきり認識されてしまうからだ。



見た目で判別できる以上、隠れることは不可能になる。



人違いだろうが無関係だろうが、皆殺しだ。



もう情報収集どころではない。








人狩りの半分がユタへ入っている以上、町へ小狼族が入ってくれば、



間違いなく奴隷商人か、エルロー辺境伯に報告があがる。



『子供たちを救出に来た』という以外に理由は考えられない。



そうなれば『幸太郎がモコを捕まえた』という芝居は、もう使えない。



小狼族が街中でモコを連れた幸太郎を無視するのは、



つじつまが合わないからだ。








結局、作戦の最初から最後まで、小狼族が町へ入ると困るのだ。



ユタへ入っていい小狼族はモコだけ。これが大前提。










(C)雨男 2021/11/27 ALL RIGHTS RESERVED






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