グレゴリオ
もう一人のグレゴリオは、見上げるような大男だった。
身長はおそらく2メートル近くあるだろう。
身長もすごいが、見た目もすごかった。女性の胴よりも太いだろう腕、
短い足。肩の筋肉や僧帽筋が盛り上がり、猫背のような印象さえ受ける。
その外見はゴリラかフランケンシュタインを想起させた。
持っているタワーシールドはおそらくモコより重いだろう。
だが、まるで重量を感じさせない扱いをしている。
そしてHP138。ジャンジャックの88でもすごいのに、その50も上。
幸太郎のHPは7である。7。7。セブン! セブン! セブン!
遥かな別の宇宙の地球が故郷だ。倒せぬ火を吐く大怪獣。
・・・しかし、グレゴリオは優しそうな眼をしている。
幸太郎はこの2人が敵にならないこと願った。
2人はシバとモコからおおよその事情を聞いた。
2人はどんな反応をするだろうか?
冒険者2人は幸太郎へ向きを変えるとこう言った。
「俺たちも救出作戦に協力するぜ。何かできることはないか?」
「うむ。幸太郎殿。我らもこの村には世話になった。
俺とジャンジャックも作戦に加えてほしい。
察するに、村の人々の協力を断るのは、
加えると敵に『救出にきた』のがバレバレになるからであろう?」
2人が握手を求めてきた。意外な展開だった。
(C)雨男 2021/11/27 ALL RIGHTS RESERVED