番外編 アステラの部屋 2
「もう。また空き缶を転がったままにして・・・。あ、そろそろ
冷蔵庫の中のストック無くなってきたんじゃないですか?」
「まあ、毎日お風呂上りに呑んでるからね。いいわよねー。
おいしいビール! こう・・・なんか充実感があるわよね!」
「ふふ、またアマテラス様の世界へ行くことがあったら
補充しないといけませんね。私のプリンもお願いしときます。
メール送っておきましょうか?」
「そうね。頼むわ。こっちの世界も何かおいしい名産が作れるように
なるといいんだけど・・・先は長いわ・・・」
アステラはちょっと溜息をついた。
「・・・アステラ様・・・。私、お風呂で考えてたんですけど・・・
幸太郎君の『冥界門』・・・。あれはもしかしたら
アマテラス様の与えたものではないかと・・・」
「うん・・・あたしもね、それは考えたわ。でも・・・・
結論はあんたと同じよ」
「やはり、違いますか・・・」
「まあ、ね。もし、アマテラス先輩が幸太郎に
何か力を与えたとするのならば・・・『冥界門』は・・・」
「まどろっこしい・・・ですね?」
「その通り」
アステラは苦笑した。
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