表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/1043

プリーストはいないのよ


「でも、一応聖職者やってるんですよね? よくばれないですね?」





「色々魔法を改造して、それっぽい効果のある『奇跡』を演出してるからね」





『回復』の魔法を改造して『回復の奇跡』。ターンアンデッドは『拘束』の魔法を



改造してゴーストやレイスも縛れるように。そしてそのまま地面に埋めるという



『浄霊の奇跡』になっているという。



つまり一旦、目の前から消えるが、実は動けなくなってるだけで相変わらずそこに



いるのだ。長期間見え無くなれば人々は本当に奇跡が起きたように見える。



ゴーストが勝手に成仏したら、もう真相は誰にもわからない。





「つまり・・・本当に『奇跡』が使えるプリーストはいない、と?」





「そう。誰も使えない。彼らが祈ってる相手は結局悪魔なんだもん。


成仏しないわよ。魔法を改造したのは悪魔だけど、現在では『奇跡』を


魔法の改造だと疑う者は誰もいないわ。


だから見た目と名前がプリーストなだけで、こっちの世界には


『プリーストのジョブ』は存在しないの」





「ではネクロマンサーは?」





「死霊術は大概嫌われるんだけど・・・。わかるわよね? 


実はこっちの世界で唯一『成仏』の魔法が使えるジョブなのよ。


『成仏』<レスト・イン・ピース>・・・死霊を冥界に強制的に送る術よ」





なんでネクロマンサーにそんな術が?



しかし、これは説明を聞いたら当たり前のことだった。



ネクロマンサーは死霊を操る魔法を使う。つまり呼び出したゴーストが



コントロール不能におちいったり、失敗して手に負えなくなった場合のために



冥界へ強制送還する魔法は必須なのだ。



ネクロマンサーのジョブになったらこの術を覚える・・・というより、



この術ができて初めてネクロマンサーにジョブチェンジできるのだという。





「ああ・・・。つまり、本来はプリーストにしてあげたいけど、


『成仏』が使えるのはネクロマンサーだけ・・・。


だからこっちなんですね・・・」










(C)雨男 2021/10/31 ALL RIGHTS RESERVED




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ