ぴょい
「は、はい。私は馬に乗れます。あまり上手ではありませんが」
「よし! OK! 俺は乗れない!」イエー
じゃあ馬を頼むね。連れていくとしよう。
幸太郎が歩き出すとモコが慌てて幸太郎を止める。
「では二人で乗りましょう。後ろで私につかまっていて下さい」
いやいや、そもそも俺はどうやって馬に乗ったらいいのか・・・と
思ったところで、幸太郎に名案が閃いた。
さっきの経験でイケると思った。
馬の背中にシーツなどをしいて鞍替わりにすると、
幸太郎はゴーストを3体呼んだ。
幸太郎はゴーストに、馬に乗る時の足場になってもらう
イメージを流し込んだ。
ゴーストに足を支えてもらって、幸太郎はなんとか馬の背に乗れた。
幸太郎は、馬を抑えてもらっていたモコに手を差し伸べる。
「あ。大丈夫ですよ」
モコは『ぴょい』とジャンプすると、ふわりと馬の背に飛び乗った。
幸太郎の目の前を、モコの小さなお尻とふさふさした尻尾が通過する。
(い? あれ? なんか簡単に飛び乗ったけど・・・。
そういえばさっきの重い箱も軽々と・・・。
身体能力がすごい・・・これは種族の特性なのかな・・・?)
「どこへ向かいましょうか? ご主人様」
「えーと。火を焚いても周囲から見えにくい場所を探そう」
「承知いたしました。では」
(C)雨男 2021/11/13 ALL RIGHTS RESERVED