『冥界門』の難易度
ネクロマンサーは レベル25の『幽体離脱』を最後に、
あとは基本的にはどれだけレベルが上がっても新しい魔法はアンロックされない。
ネクロマンサーのレベルが高くなっても、呼び出せるゴーストやゾンビ、
スケルトンの数が増えるだけ、そして『交信』の精度があがるだけでしかない。
不死の王などになるには必須ではあるが、死霊術だけでは転生するのは不可能。
むしろ他に必要なものの方が難題だった。超高レベルの『付与魔法』
精霊の影響を遮断するための超高レベルの『元素魔法』
一時的に死んだ状態になるために、その間の作業を行ってもらう
悪魔との契約に必要な、超高レベルの『召喚魔法』
それらのほうこそ難題なのだ。
もっとも、死霊術の本当の恐ろしさは
そんなところには無いのではあるが・・・。
『冥界門』は元素魔法などとは、文字通り『次元が違う』
元素魔法で華々しい『大火球』や『大風刃』を作っても、『冥界門』を
召喚することに比べれば児戯に等しい。何しろ物質界と霊界を直接つなぐ、
次元を超越するための門を召喚するのだ。幸太郎が現代の日本から
別の宇宙へ移動したことに近い。とてつもないエネルギーの制御が必要。
アステラとムラサキは知っている。
ネクロマンサーのレベルが1000万を超えて
なお、召喚には足りない。挙句の果てに門を開くのは、
さらに別の問題という無理難題だった。
「「だけど、現実に『冥界門』は現れた。そして幸太郎(君)が開いた・・・」」
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