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少し遅くなって申し訳ないです。

 砂が届いてからは、貫手の練習も加えるようになった。ジュディウス叔父さんが作った壁を壊してからは、魔力波の練習に当てる時間が出来た。おかげで、魔力波を習得することが出来、周囲の状況を把握することが出来るようになった。物の大きさと形が分かるって事だけなんだけどね。言うならば、エコーロケーションの上位互換って感じ。距離感を掴むのが苦労したんだけどね。魔力って音よりも速度が速いっぽいって事が判明してしまった。まあ、体感速度なんだけどね。


 後は、イメージをしっかりと固めることによってパッシブで発動できるようになったんだよね。何と言ってもこれが一番大きい。その分、魔力を使ってるんだけども、かなり薄くして発動できるようになったからそこまで気になる量ではないんだよね。呼吸で魔力を回復できるようにもなったしね。


 空気中に漂っている魔素を取り込んで自分の魔力に変換しているんだけどね。これの存在も忘れていたからね。まあ、しょうがない。それほど、ハードな練習内容だったんだから。


 左手の器用度に関しては、まだ時間が掛かるって感じだな。右手と同じぐらいにするには1年はかかるかな?わからん。左手メインに生活したいんだけども、そうは問屋が卸さないんだよね。なので、出来る範囲で左手を使ってるから時間が掛かるわけだ。


 と言う事で今日は、家族旅行に行く当日となったのでした。いやー、月日が経つのって早いな。あっという間だった気がするな。

 荷造り?そんなのするわけないじゃん。しようと思ったよ。自分の分ぐらいは自分で荷造りしようと思ったんだよ。魔力波のおかげで周りにある物を把握できるようになったんだし。ただね、洋服とかの準備を自分なりにしてたんだけども、それを全部ダメって言われてね・・・。色の兼ね合いとかもあるからでたらめに持っていくわけにはいかないんだと。

 それで、邪魔だって言われたからこうして、玄関の前に座って色々考えていたって事だ。


 うん。色なんかわかるか!!!形しかわからんわ!


「何よ、まだ拗ねてるの?」


「何だ。姉さんか。別に拗ねてなんかないよ。それよりも姉さんは準備終わったの?」


「ええ、終わったわよ」


「そっか。それにしても、荷物ってこんなに多くなるもんなんだね」


「そりゃあ当たり前でしょ?何を言ってるの?野営もしなくてはいけないから食料とかの準備なんかも必要なのよ。向こうに着いてからの着替えとかもいるからそれなりに荷物多くなるわよ」


「ですよねえ。時空魔法とかあったらいいのに」


「時空魔法?なによそれ」


「空間系の魔法で、何もないところに荷物を収納したりできる魔法の事だよ」


「お伽噺に出てくる。空間魔法の事ね。確かにそんなのあったら便利だけどもそんなものは存在しないわ」


「だよねえ。『アイテムボックス』って出来るわけないか。そもそも、適性が必要なのかもわからんし」


「何をごちゃごちゃ言ってるのよ」


「ああ、何でもないよ。それよりも今回行くところってどれだけ時間かかるの?」


「今回向かうところはお父様の昔からの知り合いで、ベネット伯爵の領地よ。馬車で7日って所だったかしらね」


「父さんの知り合いの人って伯爵なんだ」


「そこは、温泉が有名だからね」


「なるほど。それにしても本当に多いな。馬車が2台必要になるなんて」


「ああ、引くのは、馬じゃないわよ」


「えっ!?馬じゃないの?確かに馬にしては、大きいし変な形だと思ってたんだけど・・・。ってか、僕が王都に行ったときは普通に馬だったような気がしたんだけども」


「ああ、その時は人数も少なかったから馬で良かったのよ。こんな風に荷物が多くなったりするときは、馬じゃなくてハクビカミって魔物に引いてもらうのよ」


「ハクビカミ?ああ、この子たちがハクビカミって言うんだ。近づいても問題ない?」


「しっかり調教されてるから問題ないわよ。触ってみたいの?」


「うん。言葉では、聞いてみたんだけども実際に触れあってみないと分かんなくてさ。いくら言葉で言われてもいまいちピンと来なかったんだよね」


 近づいて優しく首筋を撫でた。


 がるるるるる。がるううう。


「へええ。撫でるのが上手ね。この子たちが気持ちよさそうだわ」


 ああ、何というもふもふ具合。ここが天国だったのか。若干獣臭いけどもこのぐらいは問題ないな。それにしてもこの手触りは癖になる。このもふもふに包まれて寝たい。お昼寝したい。


「そこまでにしときなさい。あんまり撫でて疲れさせるのもかわいそうなんだし」


「うう・・。そうだね。このぐらいにしとく。これからよろしくね」


 がるるっ。


 あれだな。思ったのよりも大きかったな。体長は、3メートルぐらいか?狼っぽい感じだったな。

 よく異世界に行ったら、当然の如くゴブリンとかオークとかスライムとかいるんだけどもこの世界にはいないんだよな。

 詳しく言うなら、存在はしているんだけども名前が違うって事か。前世の知識があるから名前がごっちゃになってしまうのが難点だ。


 一つも知った名前を聞かないからな。食べ物関係にしても聞いただけじゃ何の食材なのか理解が出来ん。触って食べて、キャベツっぽいものとかトマトっぽい物とか分かったからな。

 さすが異世界。ラノベにあるような名前が存在しないからある意味納得なんだけどね。地球と同じもので名称が同じだったらある意味恐怖ってか何者かの存在を疑ってしまうよね。


 例えば、神とか。神と認めたくないサラリーマンが存在〇とか呼んでたなあ。

 そう言えば、幼女〇記の2期ってあったんだろうか。あっても最早観ることは敵わないんだけどね。



「よーし、準備で来たぞ。馬車に乗れ。出発するぞ」


「はーい」


 ってか、馬車でいいんだ。


「それよりも、父さん一つ聞きたいんだけど」


「ん?なんだい?」


「御者って誰がするの?」


「ああそうか。マティアスにはまだ紹介してなかったな」


「ディエゴ、ダストン。すまないがこっちに来てくれないか?」


「「わかりました」」


「マティアス紹介するよ。この二人が今回御者をしてくれる。ディエゴとダストンだ。二人とも基本的にハクビカミの世話と調教を担ってくれているんだ」


「マティアス様。初めまして。ディエゴです。よろしくお願いします」


「マティアスです。ディエゴさんよろしくお願いします」


「初めまして。マティアス様。ダストンです。今回はよろしくお願いします」


「マティアスです。ダストンさんよろしくお願いします」


「私達のことは、呼び捨てでかわいませんよ。それと敬語も不要ですよ」


「ああ、わかりま。わかったよ。ディエゴにダストンよろしく」


「「はい」」


 こうね。年上の人を呼び捨てにする感じはなれないなあ。そもそも呼び捨てに出来るような仲の人っていなかったしな・・・。年下相手も君付けとかさん付けだったからなあ。


「勉強していると思うが、この領地ではハクビカミを育成しているから、普段はこの二人はそこで働いてもらってるんだ。このように大勢で出かける時は、御者をしてもらってるんだよ」


「なるほど。なら今度そこに遊びに行ってもいいですか?」


「いいけども迷惑はかけるなよ」


「はいっ」


「と言う訳だからマティアスがこれから行くと思うけどもよろしく頼むな」


「「わかりました」」


 ふふーん。これで、もふもふ天国への年間パスを手に入れてしまった。


「それじゃ、マティアスも乗りなさい。出発するぞ」


「わかった」


 今回行くメンバーは、父さん、母さん、姉さん、兄さん、俺、クリスタ。セバスとエミリッサとイベリスの9人となっている。前の馬車に俺、父さん、兄さん、セバスの男だらけだ。後ろの馬車には、母さん、姉さん。クリスタ、エミリッサ、イベリスになってる。

  ディエゴとダストンを含めると11人になるわけだから、その分食料が必要になって馬車が2台になるのか。そもそも、9人とか乗ったらかなりぎゅうぎゅうになってしまい、ドナ〇ナされてるって感じになるわ。


 前回は、他のことに気を向ける状態じゃなかったからな。今回は、外の様子とか気にしてみようかな。

 見えないけども、感じることは出来るからね。


「そういえば、父さん。どうして、村から僕達の家って離れているの?」


「ああ、そのことが気になったのかい。まあ元々は、家も村の近くにあったんだよ。でもね、魔法を使ったり、剣を使ったり鍛錬するだろ?魔力が増えたり技術が上がったりして日に日に鍛錬の時間が長くなっていったんだよ。それでも、領地の見回りとかあるから限られているんだけども。ある時、村を代表して一人の男がうちに来たんだよ。何て言ったと思う?」


「うーーん。うるさいとか?」


「概ね正解かな。『魔物退治や領地を発展させるために協力してくださるのは非常に嬉しくて、村の皆も喜んでいるんですが、そのものすごく言いにくいのですが、もう少し静かに鍛錬できないでしょうか?魔物を退治するために必要だと分かってはいるんですが、こうも毎日のようにバラバラの時間に鍛錬されては、非常に困ったことになるのです。赤子も目を覚ましてしまいまして。小さい子どもなんかも音にびっくりして泣き出したりしてしまうんです。何卒何卒お願いします。家の建設には村人総出で行いますので』って土下座されながら言われたんだって。それで、当時の領主がそれならしょうがないよね。儂も手伝うから立派なの作るぞってなって、今の位置に家が出来たんだよ」


 しょーーーーーーもな!!実際に煩かったから離れたところに作ったんだろうけども、一言言わせてもらえるならしょうもなっ!

 こう、何というかもう少し違う事を予想してたよ。貴族って身分だから、平民たちと同じところでは暮らせぬとか。

 しかし、こう聞いたらご先祖様も村の人達と仲良くやってたみたいだな。そこは、尊敬するな。


 なんちゃらオブリージュだけ?高貴なる何とかっだたな。思い出せん。

 その精神は、大事だなって思う。魔力波も使えるようになったから一人でも外出許可もこれからとれそうだしな。まあ、最初のうちは誰かしらの付き添いがあると思うんだけども、慣れてきたら完全にフリーになれそうだな。


 そうしないと、王都にある学園になんて通えないからな。学園に通って青春か。中身が40過ぎのおっさんにはハードル高いよ。

 可愛い子には会いたいんだけども、みて確認できないし。


 もふもふと幼女を癒しにするしかないな。イエスロリータ・ノータッチ。ただし、合法ロリは可。ロリばばあも可。


「そんな理由だったんだね。そこまで、激しい鍛錬やってたんだ」


「どうも、色んな属性をバンバン使ってたみたいなんだよね。当時の魔法は、いかに派手な物を魅せれるかってのが流行ってたみたいで、それも煩くなった一つの理由みたいなんだよね」


「なんか、当時の人達ってすごいね」


「それでも、領民とはうまく付き合っていって良好な関係が今でも保たれているって事は素晴らしいことだけどね」


「そこは、僕も同意見だよ。兄さんにも頑張ってもらいたいね。もちろん僕に出来ることがあるのならば全力で協力するけど・・・って兄さん聞いてる?」


「残念ながらフェルナンは、魔力循環の練習で集中してて聞いていないみたいだね」


「なっ!?僕もやる!村を通る時は教えて。様子を確認したいから」


「分かったよ。・・っと、もう集落に着くぞ」


 早いよ!そして、こんな時にまで訓練する兄さん。侮りがたし。

 俺も負けていられないな。



集落の近くに家がないのは騒音のせいで領民が迷惑していたからと言う理由を聞いたマティアス君でした。

兄のフェルナン君に負けないように道中も魔法の訓練をやるみたいですね。



旅行に出発したのに集落にさえついていないなんて。

勝手にしゃべってしまうからしょうがないよね。

だらけない程度に書こうと思います。


いつも読んでくださってありがとうございます。

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